その本気さにホースマンが心動かされる「コジュウチョウサン」への向き合い方🐴👨🏻🦲🪷
- Loveuma.
- 5月7日
- 読了時間: 3分

かつて育成牧場の場長を務め、現在は曹洞宗妙安寺の僧侶。
「ウマのお坊さん」こと国分二朗が、徒然なるままに馬にまつわる日々を綴ります。
泥臭いホンモノの馬への愛
事前にSNSで拝見し、我妻さんの馬に対する愛情は感じていた。
自分のポニーに「コジュウチョウサン」というキャラクターを付与し、イベントを開催。
告知にも長け、活動が広がりを見せている。
地域行政やJRA、地全共(地方競馬全国協会)の協力を得て、今後さらに大きく展開しそうな気配だ。
そんな様子から、やり手のIT社長的な方を想像していた。
ちなみにここでいうIT社長の雰囲気とは、わたしの偏見に満ちた「無駄に清潔感に満ちた、何やら胡散臭く、口元が得意げな像」だ。
真摯にやっているIT社長さんスイマセン。
時代についていくことに疲弊し、いつか来るのであろう取り残される日に怯えるおじさんの、哀れな偏見として許していただきたい。

だから正直、我妻さんがここまで泥臭くやっているとは思わなかった。
90キロ以上の道のりを週の半分以上も往復する。
自分で厩舎作業もして、馬房は清潔なシェービングで満たされている。
放牧地は丁寧に整地され、ボロ一つ落ちていない。
与えた投げ草(乾草)の食べかすも毎日掃き集めるそうだ。
ポニー達の邪魔はしたくないので、必要以上に呼んだり触ることもしない。
出来得るすべてを馬にそそぐ、こんな生活を10年以上続けている「だけ」なのだという。
そしてこの本気度は、馬を生業としているホースマンにこそ突き刺さった。
触発された周りの発信力あるホースマンが動き、結果として広がりを見せている。
しかし本人のスタンスは変わらない。
あくまでも目の前の自分の馬が大事なのだ。
だからこそ本気で「周りの人に助けてもらっている」と言い切れる。
本気で取り組んでいる人の強さがここにある。
我妻さんと話せば話すほど、その謙虚な自信に感心してしまう。
そして鑑みて、自分の本気度に疑問符が付くのを否めない。
わたしは馬の為と言いながら、思い付きであれやこれや手を出しているが、その中途半端感たるや。
何かをとことんやり抜き、ほかの誰かと比べることなく、自信をもって発言できる日は来るのだろうか。
「中の人だったくせに、全然まだまだだね」
その日の晩、我妻さんの話をしている中で、自分のじくじくたる思いを某夫人(わたしの妻、ブログ内での呼称)に伝えると、こう言われた。
某夫人は、わたしの弱い部分を剝き出しにして、ほらこれでもか、と突きつける単語を抽出する能力に著しく長けている。
大幅にヒットポイントは削られるが、おかげで我に返ることはできた。
というわけで、わたしができる何か楽しいアイデアを募集します。
IT社長さん、お願いします。
(はなから他力本願)
*一般の方の見学は受け付けていません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
(了)
文:国分 二朗
編集:椎葉 権成・近藤 将太
著作:Creem Pan
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