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思わず唸る…いよいよ始まったバックヤード体験ツアーのモニター体験!🐴👨🏻‍🦲🪷

  • 4 時間前
  • 読了時間: 4分


かつて育成牧場の場長を務め、現在は曹洞宗妙安寺の僧侶。

「ウマのお坊さん」こと国分二朗が、徒然なるままに馬にまつわる日々を綴ります。


馬人の心意気を感じるツアー


昼食をとってから、いよいよバックヤード体験ツアーのモニター体験が始まった。

参加者は私を含めて7名。

事前の打ち合わせでは2名のスタッフがツアーガイドとして事を進め、私はナカヤマフェスタの現役時代エピソード含め、適当な合いの手を入れて欲しいとのことだった。


「あとは・・・HPに乗せるための写真を撮ってくれたら嬉しいです」


了解した。

というか、写真撮影という明確な仕事を与えてくれたことに感謝する。



適宜エピソードを放り込むと言われても、わたしは会話に割り込むのが苦手なのだ。

長縄跳びの「飛ぶのかい?飛ぶのかい?飛ぶのかい?・・・飛ばんのかい!」状態になってしまう。

ずっとタイミングを見計らってモジモジし続けるより、写真を撮る合間にできれば会話に加わると考える方が、よほど気が楽だ。


最初は「寝藁敷き」であった。

ツアーガイドの二人が手際よく見本をみせて、どういう考えでどういった完成形を目指すのかを明確に伝える。

そしてモニターの6人がやってみる。

「自分の好きな馬が、気持ち良く寝転がれるように。」

慣れないヘイフォークに苦戦しながら、舞い上がるホコリの中でみんな真剣だ。


そしてツアーガイドの二人がまぁ「褒め上手」であった。

普段からお客さんと接していることもあるのだろうが、参加者全員がニコニコして作業にいそしむ環境を作り上げている。

ここは写真係に専念していたが「私も褒められたい」との一心で、フォークを握りたい衝動にかられるほどであった。


それにしても寝藁敷きで、こうも盛り上がるのかと驚いた。

完成後にはフォーク片手に馬房内で記念撮影。

天下泰平を成し遂げたかのような誇らしげな表情。

「好きな馬の馬房内で写真を撮るって、こんな機会なかなか無いですからね」

ガイドさんの言葉を聞いて、その視点に唸る。

思いもつかなかったが、確かにそうだ。

っていうか、みんなそれを求めてきているのだ。


続いて収牧(放牧地から馬を戻す)だ。

モニターの我々は収牧の様子を見ているだけであった。

ガイドさんが馬の習性を説明し、馬が帰りたがっている理由や複数のスタッフで行う必要性などを解説する。

すると不思議なことに、日常の作業光景が「情熱大陸」化した。

ドキュメンタリーの生放送ばりに、臨場感のある収牧シーンに変容させるナレーション力。

私は見慣れ過ぎて、もはや何の感想も抱かないシーンだ。

きっと日々の作業にも、キラキラしたものを見出せる、心根が綺麗な人なのであろう。


そして飼料の説明。

ここは本気で唸った。

飼い葉は馬のコンディショニングに直結するものだから、説明しようとすれば多岐に渡り過ぎるきらいがある。

そこに馬の消化器官についても理解が必要となるし、その塩梅が難しいのだ。

もし私が一般の方から説明を求められれば、飼料の内容、総量、割合をポンと投げてそれで終わりにしてしまうだろう。

それだけでも大抵は感心してくれるし、「どうせ解説しても分からないでしょ?」の意を多分に含んでいる。

広大な森を見下ろして「中の道は複雑なんですよ」と伝え、感心してもらってお終い。

しかしガイドさんの説明は、皆の手を取って、森の入り口まで連れて行くものだった。

複雑な中の道を、ちょっと覗いてみたいと思わせる導きがあった。

なにより知ってもらいたい、という熱意を感じた。


あの短い時間で簡潔にまとめ、過不足なく伝えて、更に興味を沸かせる。

相当、入念に伝え方を勉強し、練習も繰り返したのではないだろうか。

もし彼女が繁華街のキャッチをしていたら、私は迷くことなく付いていくと断言できる。

そんな素晴らしい解説であったと思う。


このバックヤード体験ツアーが実装されたなら、ぜひお勧めしたい。

馬人の心意気を存分に感じて欲しい。


飼い葉の説明を神妙に聞いている図
飼い葉の説明を神妙に聞いている図




文:国分 二朗

編集:椎葉 権成

著作:Creem Pan

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