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ネガティブなイメージから一転、熱烈な競馬ファンに。 by おうまちゃんねる



「withuma.」vol.13 おうまちゃんねるさん




Profile

ハンドルネーム:おうまちゃんねる

年齢:29歳

居住地:愛知県


Twitter:@ouma_channel

 

第13回は、愛知県にお住まいの、おうまちゃんねるさん、勤務医の男性の方です! いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


おうまちゃんねるさんの「withuma.」




2018年に、上司に勧められ「渋々」競馬場に向かったことが始まりです。

元々は、趣味で飛行機を撮っていたので、いわゆる超望遠レンズを持っていたんですが、カメラの話をしていた際に上司が、「でっかいレンズ持っているなら、それで競馬撮ってきてよ!」と。

正直、当時は競馬に良いイメージがなくて、尾頭橋駅などで昼からワンカップ飲んで競馬新聞抱えている人がたくさんいるんでしょ…みたいな。(笑)


ですが、初めて立ち入った競馬場は綺麗に整備され、出店も立ち並んで、家族連れで賑わっていて、想像とは真逆の華やかな舞台でした。

馬という生き物が走る姿は、それまで何の興味もなかった自分であっても、心を捕らわれるには十分に美しすぎましたね。

当時は血統とか、騎手とかもよくわからなかったのですが、ただ純粋に被写体として美しい生き物だなと思っていました。


あれは、2018年の中日新聞杯の日だったと思うのですが、

9Rの500万下(現在の1勝クラス)で、エイシンクリック号がゴール後に放馬して、場内を2周するハプニングがあったんですよね。

そういうことも含めて、全てが鮮烈に映ったのを記憶しています。

そのエイシンクリックも、その後障害オープンクラス入りして、重賞で1番人気になるほどに活躍したり、メインレースの中日新聞杯で勝ったギベオン号が、3年後にまさかの大金星を挙げたりしたので、世の中分からんものだなと思います。


時は流れ2021年、ウマ娘が大ヒットしまして、自分もハマってしまったんですが。

まだ存命のモデル馬がいて、誰でも会えると知り、結構勢いのままに日高へ飛んでみることにしたんです。

勿論、ふるさと案内所の注意事項は読み込みました。


初めての馬産地旅では、一緒に合流した友人がホロシリ乗馬クラブさんを見つけて、「せっかくだし乗ってみない?クーリンガー先生がいたとこだよ」というので、これは絶好のチャンスだと思い、乗りに行ってみました。

最初に乗せていただいたのは、栗毛に太い流星のハタノゼフィロス号でしたね。

初めは馬の背の高さに本当に驚きました。

この高さで時速70キロでしょ?ジョッキーって凄いんだな!って。


今は、日高地方を中心に馬産地旅をすることがメインです。

見学中に撮れた、お馬さんたちのかわいい動画を撮りためていたのを、友人の勧めでYoutubeに投稿してみたところ、予想を超える反響を頂戴しました。

そこから手を広げて、今ではささやかながら引退馬支援をさせていただいたり、地域の乗馬クラブに顔を出してみたり。

今年の夏は、初めて馬産地旅についての同人誌を書いてみました。

こちらも予想以上の評価を頂いており、大変恐縮です。

 

競馬場に行ったこともなければ、競馬自体に対して良い印象を持っていなかった方が、カルチャーショックを受けてから、数年で馬産地に通い詰めるまでになるとは、つくづく馬が人に与える影響、エネルギーは大きいと感じました!


そして、やはり、今話題となっているウマ娘の影響も大きいですよね。

ゲームの中にいたウマ娘のモデルに、北海道に行けば会える!というのは、相当な魅力ですよね!

 

おうまちゃんねるさんの「Loveuma.」



私の好きな馬は、ウイニングチケット、メイショウドトウ、ナイスネイチャ、タイキシャトル、エアジハード…会えた馬はみんな好きになっちゃいますね(笑)

現役馬だと、タイトルホルダー号が好きです。


馬に関するお気に入りの場所は、Yogiboヴェルサイユリゾートファームさん、うらかわ優駿ビレッジAERUさん、ホロシリ乗馬クラブさんですね。

いずれも、渡道した際に気軽に馬と触れ合えるので、相当にリピートしています。

特にヴェルサイユさんのカフェで、「人をダメにするソファー」にもたれて、広い空と遠くにお馬さんを眺めながらコーヒーを飲んでいる瞬間は、都会じゃ絶対に味わえない最高の時間です。


私が感じる馬の魅力としては、私は仕事柄、こどもや赤ちゃんと触れ合う時間が多いのですが、馬にも、彼ら、彼女らに似たものを感じるんですよね。

なんというか、言葉は話せないけどしっかり通じ合える感じとか、どこか拙い感じでありながらも明確な意思が見えるところとか、とっても可愛いと思います。


この写真(「引退馬問題について」の部分で掲載している写真)は、浦河・渡辺牧場さんに、ナイスネイチャ号とメテオシャワー号の見学に行かせていただいた時のものです。

午前は厩舎で避暑していた2頭が、午後になって天気が曇って涼しくなったので、運動不足解消にと放牧に出されたんですよね。

それでもやっぱり厩舎の中が良いのか、「入れて~」って首をブンブン振って渡辺さんにアピールしてるんですよ。

これがもう本当にかわいくて。

ナイスネイチャなんて自分より歳上なんですけどね(笑)


それから、やっぱり馬と仲良くなりたい、ということですね。 個人的に、こどもたちと仲良くするコツは、「コレ」というものがあるんですが、馬ではまだ見つけられてないんですよね。


あとは、競馬で勝てる方法ですかね。

今年は負け越しています(笑)

 

会えた馬を好きになる気持ちは、私もすごく共感します!

競馬で、産駒が出てきた時なんかは、どうしても贔屓目で見てしまいます。


お仕事でふれあう子供たちと、馬に重なる部分があるというのは、おうまチャンネルさんならではの視点で、とても興味深いです。

相手の感情を読み取ることは、馬にふれあう中で、私も楽しみなポイントだと感じています!

 

引退馬問題について



私は、引退馬協会のフォスターペアレント会員と、Yogiboヴェルサイユリゾートファーム支援会員になっています。


「SDGs」という言葉自体は余り好きではないのですが、やはり持続可能な支援というのは大切だと思います。


今は幸いウマ娘ブームもあり、競馬界、ひいてはそれに登場した引退名馬への注目度が高まっています。

ただ、ネットの掲示板等を見ても、「会いに行きたいなー」という方はたくさんいても、「会ってきたよ!」って報告はあんまりないんですよね。


上にも書きましたように、やっぱりナマで会うと本当に好きになっちゃうので、「また会いに来たいな」と、自然とリピーターになれます。

ですから、馬産地(引退馬のいる地域)自体に観光客の脚が向かないと、いずれどこかで(現行の引退馬支援の形では)ガタが来るではないかと思っています。


私自身としては、引退馬支援団体のみならず、地域全体にお金が落ちてこそだと考えています。

旅行雑誌を見ても、大体、日高地域は「道央」に纏められていて、その「道央」部分は、ほぼ札幌・小樽の記事で占められ、日高地域は食事処の情報もほとんど載ってない。

そういった状況を、この1年間で痛感しました。

こんなに面白い地域なのにな、と。

そういうこともあって、今回のコミックマーケットでは、「初めての馬産地旅」と銘打って、生まれて初めて同人誌を書きました。

ウマ娘に出てくる引退名馬たちの見学記録と、日高地域でのアクティビティやグルメについてもまとめてみましたが、正直、まだまだ「ガイドブックに載ってないけど行ってみたら良かった場所・お店」はたくさんあるので、そういう魅力が広がると日高地域への旅行者が増え、地域としての魅力をアピールできれば、リピーターも現れ、地域にお金が落ち、と、引退馬見学からいろんな好循環を生み出せるんじゃないかなと思っています。


生憎、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行もあり、(馬産地観光が)思うように行かず、馬産地の方々も、試行錯誤されている最中かと思います。

見学に訪れた牧場が家族経営で、こりゃ誰か倒れたらそりゃ不味いわな、というのも肌で感じています。

もっと言えば、引退馬支援には「コレ」といった正解があるわけでもなく、メディアへの発信方法を含め、様々な意見が混在しているところかと思います。


我々のような新規ファンの参入、敢えて悪い言葉を使えば「にわか」が増えることに対して、懐疑的な目を向ける牧場関係者の方がいらっしゃるのも承知していますし、そういう感情を持つ方がいること自体は当然でしょう。

引退馬の管理方法について、プロの中でも賛否両論あがっていることも伝え聞いています。

そこは牧場関係者ではない自分が口出しすることではないので、静観し、この業界全体がより良い方向に向かうことを願うほか無いです。


自分は医師なので、この3年間、コロナ関連で臨床医じゃない方が、治療法や予防法についてあれこれ語りだすのに不快感を覚える瞬間もありました。

それと同じですよね。


ただ、こと引退馬支援について一つ言えるであろうことは、お金が無いと始まらないんですよ。

調べれば調べるほど、馬ってお金がかかるんですよね。

となると、今後、年単位で支援の輪を広げていくにはやっぱり裾野を広げる、というのも大事なことなのではないでしょうか。

会えもしないお馬さんを支援してくれるほど、全人類みな馬が好きというわけではないことも踏まえれば、引退馬と触れ合える場所が増えることには意義があると思います。

そこに遊びに来た我々「にわか」の中から、1人でも多く、引退馬問題に興味を持ってくれる方が現れたら良いなと願っています。

手の打ちどころは難しいですが、こういうことは他人に強制されてやると本当に続かないですからね。

 

裾野を広げていくことはとても大切だと感じました。


新規の競馬ファンに、引退馬問題の正しい情報を知ってもらうと同時に、馬産地観光においても、正しいマナーやルールを知っていただいた上で、馬産地の振興に寄与していけるよう、そのための活動を私たちも続けていきたいと考えています。

 

 

今回は、ネガティブなイメージから一転し、馬産地へ通いつめるほどの熱烈な競馬ファンになり、新規ファンへ向けた活動もされている、おうまちゃんねるさんの「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

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協力:おうまちゃんねるさん 取材・文:片川 晴喜 編集:平本 淳也 著作:Creem Pan

 


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