馬産地・新ひだかで営む"馬カフェ" by 海野裕士さん
「withuma.」vol.41 海野裕士さん

Profile
お名前:海野裕士さん
ご年齢:62歳
居住地:北海道
Twitter:@BaseHidaka
Instagram:@base.s_cafe_shin_hidaka
第41回は、馬産地・新ひだかで"馬カフェ"を営む、海野裕士さんです!
いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?
海野裕士さんの「withuma.」
一口馬主として競馬を楽しむほか、日本有数の馬産地である北海道・新ひだかにて、競馬カフェ「BASE.S CAFE SHIN HIDAKA」を運営しています。


馬と関わるうえで大切にしていることは、馬、牧場関係者、競馬関係者の邪魔にならないように、精一杯、応援することです。
海野さんは、2年半前に東京から移住され、現在は馬産地で飲食店を運営しておられるそうです。
一口馬主、夢がありますよね。
私も、学生時代に研修を通してお世話になった生産牧場さんの生産馬に出資をしたくて、一昨年から一口馬主を始めました。
今までとは一味違った競馬の見方、応援の仕方ができることも、初めてよかったと思える魅力の一つです。
海野裕士さんの「Loveuma.」

疾走する馬の美しさに惹かれます。
それが馬の最大の魅力だと感じています。
学生時代の友人が競走馬生産について学んでいたことから、競馬に触れる機会がありました。
競走馬持つのストーリーに触れるたびに憧れが大きくなっていき、実際に競馬場に足を運ぶようになりました。
そして一口馬主を始め、初めて自分の出資した馬がクラッシックを目指して疾走している姿を生で見たときに、これは私にとって一生の楽しみになるなと思いました。
お気に入りの馬は、クラレットパンチです。
初めて牧場で出資を決めた馬で、デビューから引退まで、競走馬としての様々な姿を見せてくれた馬であり、その子供たちを応援する喜びも教えてくれた馬です。
まさに、サラブレッドとは何かを教えてくれました。
私も競馬から馬の世界に入りましたが、海野さんと同じく、疾走する馬の美しさに惹かれたのがキッカケでした。
始めて生で競馬を見た時の馬が駆けるスピード、ターフを蹴る地鳴り、響き渡る鞭の音、どれも強烈なインプレッションでした。
クラレットパンチは、サンデー系の牝馬なのですね。
デビュー戦は2003年に廃止された、4歳未出走戦だったようです。
馬齢表記に関する規定が変更された2000年のデビュー馬、日本競馬の歴史を感じるところです。
(なお、未出走戦は2003年に廃止)
引退馬問題について

私としては、競走馬の行く末も含めて、オブラートに包むのではなく、経済動物である姿をより知らせなければならないと思います。
もちろん、引退馬支援を行っていることは素晴らしいと思いますが、すべての馬が支援を受けられるわけではありません。
沢山のお金を集めても、飼養する場所や環境、不足の問題もあるからです。
なのでまずは、そこに何らかコンセンサスが得られるように、人々に伝えていくことが必要なのかと思っています。
海野さんの仰る通り、競走馬は経済動物です。
個人的な意見としては、競走馬の多くが引退後、肥育業者を介して食肉になる事や、その過程でお仕事をされている家畜商の方たち存在も含めて、巨大な競馬産業のサイクルの一部だと思っていますので、それを世間の皆様に知っていただくことが大切だと考えております。
また、引退馬を養う側のリソース面も重要な問題だと思いますので、そういったことも含めて、引退馬問題を取り巻く事情を発信していく必要性を感じました。
海野さんが運営されている「BASE.S CAFE SHIN HIDAKA」は、店内の大スクリーン2台に、競馬中継や馬の映像が流れる"馬カフェ"です。
静内に訪れた際は、是非お立ち寄りください!

今回は、馬産地・新ひだかで"馬カフェ"を営む、海野裕士さんの「withuma.」を伺いました!
毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!
「withuma.」では、馬にまつわる活動や、その思いについて発信していただける方を募集しております。
リモート取材は一切なく、専用フォームからアンケートにお答えいただくと、その内容が記事になります。
今後も「withuma.」を通して、引退馬問題前進の一助となれるよう、微力ながら馬事産業・文化に携わる人を発信していきますので、是非皆さまからのご応募をお待ちしております!
▼詳細は下記バナーをクリック!
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協力:海野裕士さん 取材・文:片川 晴喜 編集:平本 淳也 著作:Creem Pan
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>競走馬の行く末も含めて、オブラートに包むのではなく、経済動物である姿をより知らせなければならない
オブラート撤廃のために一番必要とされているのは、家畜商・肥育業者さんたちの協力です。
競馬ファンや引退馬支援者及び支援者候補の中には、むしろ引退後の馬の処遇の実態をありのままに知らせてほしいと思っている骨太のリアリストも増えていると思います。
どんなアクションも、正しい現実認識から出発しなければなりません。
彼ら(リアリズム派の支援者)は引退馬の全頭救済を直ちに求めているわけではなく、現状では屠畜という選択肢も認めた上で、「競走馬登録抹消から屠畜に至るまで」の馬の生存環境を「より良い状態」にしたいと考えています。
「ペットでもないのに、経済動物にそんな気を遣うことないだろ?」という意識がまだどこかに残っているとすれば、まさにその部分にチャレンジしたいのです。(「屠畜」という手段自体を否定したいのではありません)
AW(アニマルウェルフェア=動物福祉)のムーヴメントは、経済動物を中心に発展してきました。
先進国の畜産業界では家畜のAWに配慮することはもはや常識。動物の日常をオープンにして、飼育場の見学を許可する畜産農家も珍しくありません。
手塩にかけて育てた家畜が精肉になれば、胸を張って「生産者名」をラベルに明記します。
なぜ馬の肥育実態だけ、多くは施設の所在さえわからないほど「オブラートに包まれて」いるのか?
もしオープンにできない理由があるなら、それは何なのか?
一昔前の過激な動物愛護テロリストから嫌がらせを受けたせいなのか?
肥育施設の設備・環境がAWの基準から見て劣悪すぎるからなのか? 人手や資金が十分であれば飼養環境を改善する意思はあるのか?
こうした問題を、家畜商・肥育業者さんと引退馬支援者が一緒に考えてゆくことはできないものでしょうか?
私としては、「うちではこんな環境で馬を肥育しています」と見学を許してくださる業者さんが増えることを願っています。:
「飲み水も寝床も清潔で、馬房からは仲間の馬の顔も見えるようにしています。適度に運動させ飼料に工夫して、健康的な良質の肉をつくることを目指しています。馬体が汚れっぱなしにはしておかないし、ケガなどして手当が難しい時は思い切って早めに屠畜に回す決断をします。
この馬たちがここにいるのは◯月◯日までの予定です。それまでに支援者さんから買い取り希望があれば、いつでも相談に応じます」
(↑)私が出会いたいと思う理想の馬喰(ばくろう)さんです。
Twitterの方でもカフェの様子を拝見しましたが、焼きたてパンやお料理の誘惑がハンパない❣️
おいしく食べて飲んで馬を語り合う贅沢な空間ですね。近くの川には優雅な水鳥まで。
(白鳥の正面顔って、耳を付けたらどこか馬に似ていてカワイイ💕)
海野さんはウクライナからの避難者支援にも協力を申し出られたとか。
私も微力ながらできる形で支援をしていますが、ほとんどの人は企業勤務経験や看護師、介護士、調理師、アーティスト、デザイナーなど多種多様な分野での専門スキルを持ち、主婦の方でも就労意欲旺盛。日本語さえできれば即戦力になる人材ばかりで、ポテンシャルの高さに驚かされます。
それだけに、言葉の壁が悔しくてしょうがない。
たとえば北海道に、言語や行政手続きの支援付きのウクライナ村を開いて避難者が移住できるようにすれば、地域振興の一助にもなると思うのですけど。(映画が撮れるくらい立派なヒマワリ畑を作ってくれると思う🌻🌻🌻🌻🌻🌻)
差し支えなければ、BASE.S CAFE SHIN HIDAKAでも、ウクライナ料理をいくつか試しに紹介してみられたらどうでしょう? ウクライナへの応援メッセージとして。
気候条件や作物に共通点がたくさんあるため、素材(ビーツ、ジャガイモ、キャベツ、蕎麦の実、ライ麦、ベリー類、蜂蜜、チーズ、高品質の豚肉など)は比較的調達しやすいのではないかと思います。
なんか食い意地が張ったコメントでごめんなさい。😅🙏🏻