日帰り弾丸で東北へ!?✈️ 急な提案に乗ってノーリーズンの見学に行ってみた件について🐴
- Loveuma.
- 4月1日
- 読了時間: 5分
更新日:4月2日

馬のような謎の四足歩行生物「UMA」の産みの親である
イラストレーター・鷹月ナトが、
日頃の制作活動の舞台裏や、馬への愛を書き連ねる連載です。
どうも、鷹月ナトです。
3月中旬は冷え込んだりとしましたが、下旬になってからようやっと春らしく暖かくなってきた…と思ったらまた寒かったり…🐴
この前乗馬した際は半袖で乗っても全然むしろ十分なくらいの気温だったりと、春物の服が中々選ぶの難しい状況です。
さて今回は去年3月にノーリーズンを見学しに行った時の話をさせていただければ。
(後半は東北大震災について少し触れています)

2024年2月22日だったか、某ゲームでノーリーズンのビジュアルが発表された。
ノーリーズンを私が初めて知ったのがまた別の競馬ゲームでプレイしていた時。
サッカーボーイ産駒贔屓でヒシミラクルを手に入れて、さぁクラシックというタイミングで皐月賞等を一緒に走っていた馬だ!という認識。
(ゲームなので上手く行けばヒシミラクルを皐月賞に走らすことができます)
当時のXのタイムラインで相馬野馬追執行委員会さんや、過去に見学されていた方が
「ノーリーズンは相馬野馬追に出てるよ!」「今福島にいる」というポストを投稿されているのを見ていた。
競走馬のふるさと案内所にも見学は事前の連絡が必要だが可能ということが書かれていた。
だが福島自体は中学生の頃に修学旅行的なもので1度行っただけ。その翌年に東北大震災が起きて以降行く機会も全く無く、北海道より物理的距離は近いはずなのに少し億劫になっていた。
なので彼は今どんな感じなのか、気になるとこではあるものの、見学してみたいなという
気持ちの吐露をXに流すだけしていた中…
「ノーリーズンの取材行きたいですねえ…」
2月23日、日を跨いだタイミングでおうまチャンネルの基14%さんから連絡がきた。
おうまチャンネルさんは同人誌という形で馬産地取材をしていらっしゃるサークルで、馬産地に向かう際によくお世話になっている。
同じ考えをしていたらしく、まだ生で見たことのない国の重要無形民俗文化財にも指定されている相馬野馬追も見に行きたいというのも重なり、野馬追が終わって落ち着いたタイミングでノーリーズンを含めた野馬追に参加した元競走馬たちを見学取材かなーと
その時はそんな感じで話を終えていたのですが…
2024年2月26日に基14%さんから
「日曜日日帰りで仙台飛びます!?」
「それもしかして今週の日曜日の話です?」
「はい」
「!?」
というあまりにも急すぎる提案が飛んできて、一瞬頭の中で宇宙が生まれました。

このタイミングで!?という感じで焦りを覚えながらも、特に別の予定が入ってるわけでもないし、正直、断る理由がない。むしろ知らない土地を車で運転して引率してくださるのは大変ありがたい。
仙台行きの飛行機も空いており見学もOKとの許可をいただいたので、彼らの行動力に突き動かされるまま、急遽飛行機の予約を取り、レンタカーも宿も抑えてもらい、久々に東北に向かうことになった。
しかしこれが結果的に正解だったということを知るのは2か月後のことであった。

最終的には日帰りではなく、1泊2日となった。
1日目は仙台空港に到着してから宮城に滞在して、2日目に朝から福島の南相馬へ南下する計画で動いた。
1日目、中学生以来の久々の仙台空港。時間があるのでレンタカーに乗って宮城を観光。
まだ3月の頭故か海風が冷たい。大阪に住んでいる自分にとっては中々に寒かった思い出。
車内から海側を見渡す外の景色は田舎らしい田園風景が広がってはいるが、妙に建物が少なかったり、急に新しい遊具がある公園が出てきたり、立ち入り禁止の何もない土地などがあったり少し違和感を感じる景色だった。
「このあたり津波で大分流されちゃったからあんまり建ってないんですよね」
そう車内で教えてもらう。仙台空港周りの道路もかなり綺麗で、ぼちぼちまだ新しそうな家も立っている。しかしそれは逆に震災が爪痕を残した結果でもあったことを実感する。
少し北上して石巻市へ向かい、お昼を済ますためにJR女川駅についた。震災の影響が大きくあった場所であるが、新興住宅地という感じでここは非常に綺麗に整備されていた。
ここでは交流館や道の駅、飲食店が固まっており、駅には展望台や温泉があったりと観光に力を入れている。海鮮丼を食べたが、これがとても美味しく海の幸に舌鼓。

その後は石巻市震災遺構 門脇小学校を見学。こちらは実際に震災で被害にあった小学校をそのまま残しつつ、博物館のように当時の記録を展示している。初手から津波の影響でグシャグシャになった消防車が出迎え、この震災はなんだったのかというのを強く訴えかけている。
震災からここだけ時が止まったかのような空間、この学校をあえて残すことで訪れる者たちに沢山のことを教えてくれていた。
1日のうちに震災後、努力の末に観光地のように復興した姿と、当時のあまりにも痛ましい現実の姿を両方見ることが出来たのは、非常に有意義な時間であったと思う。
連れて行っていただいたおうまチャンネルさんには感謝したい。
観光をした後は仙台駅周辺の宿に泊まり翌日の朝、ノーリーズンがいる南相馬へ向かった。
(次回に続く)
文:鷹月 ナト
編集:椎葉 権成・近藤 将太
著作:Creem Pan
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