発言は控えてきたけれど…語りたい胸の内💭「上げ馬神事」に中の人が思うコト🐴🤔
北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。
そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、
馬ときどき猫な日々を綴ります。
「自分たちができることをするしかない」
引退馬に関してドキュメンタリー映画「今日もどこかで馬は生まれる」やこのダイアリーを含め、様々な場でこう発言している。
2017年1月15日
私たちのもとにやって来た日のキリシマノホシ
実際、ノーザンレイクにいる馬たちと向き合うだけで精一杯で、世間を騒がしている三重県桑名市の多度神社の上げ馬神事について思うことはあれど、発言は控えてきた。またライターという職業上、神事の歴史や変遷、現状をしっかり調べず、直接取材もせずに発信するのも無責任だとも考えた。
到着翌日、お手入れ中のキリシマノホシこの馬を引き取り、真剣に馬の余生と向き合うことになる
だが上げ馬神事に関するツイートを空き時間に眺めながら、馬に関わる者として複雑な感情にとらわれたのも事実で、ここで個人的な考えを少しだけ書かせてもらいたい。
まず馬にあの高さの崖を駈け上がらせるのは、無謀だと思う。上れず真っ逆さまに落ちる映像や画像が流れてくるたびに、胸が締め付けられる。私が観客なら、馬が危険な目に遭う場面を正視する自信がない。
しかし祭り自体の中止は求めないし、中止を求める権利はないと思っている。
ただ崖を駈け上がらせることは、中止してほしい。(他にも虐待行為があるとのTweetもあったが、しっかり確認できていないので今回は触れません)
上げ馬神事に関わるアカウントが批判にさらされているのも見かけるが、これを機に様々な立場の人が協力しあって、馬という動物への理解を深め、馬の扱い方の見直しなどを行ってもらえればと思う。(私もまだまだなので、自戒を込めて)そして馬にとって危険の伴わない祭りにしてほしい。現段階の私の知識で言えるのはこれだけだ。
さて話題はガラリと変わり、告知を2件。
●テレビ放映
6月25日(日)6時15分〜
UHB(北海道文化放送)北海道ローカル
新番組
「いぬねこ倶楽部」
またしてもメトが牧場の看板猫として取材を受けた。もちろんドットさん(メイショウドトウ)
も登場するので、北海道の方はお見逃しなく!
(後日YouTubeにアップされる可能性ありとのこと)
いぬねこ倶楽部 公式Instagram
メトとドットさんも出演(この画像と動画は番組とは関係ありません)
●函館競馬場
6月25日(日)
新冠町物産展にてノーザンレイクグッズも販売!
・クリアファイル(2種類)
・ジュートバッグ
(タッチノネガイ&タッチデュール母娘デザイン)
・ノーザンレイクオリジナルイラスト缶バッジのガチャポン
メトとチビの後ろ姿が新たに加わりました!
なお缶バッジは、函館バージョンも作製しました!!
函館競馬場に行かれる方、よろしくお願いいたします!!
物産展については下記をご参照ください。
JRA公式
にいかっぷ観光協会 Twitter
【メト祭り😸】ノーザンレイクダイアリー連載1周年記念グッズ販売中!
ご好評をいただいているLoveuma.オンラインショップに新しいデザインが追加されました!
新デザインは全3パターン、100アイテムを追加しています。
今回のデザインはLoveuma.の人気連載『ノーザンレイクダイアリー』でもお馴染みの、看板猫メトをあしらったデザインです。 メトの何気ない日常を集めたデザインや、ネットミームの宇宙猫をパロディしたデザイン、ノーザンレイクのアイヌ文様と掛け合わせたデザインを制作いたしました。
メトダイアリーデザインは、アンケートに回答していただいた皆さまの投票で選ばれた写真と、ノーザンレイク様ご推薦の写真で制作されています。ご参加いただいた方々、ありがとうございました。
(当選者の発表は後日インフォメーションで出させていただきます。)
ぜひグッズの購入で、ノーザンレイクダイアリー連載1周年をお祝いしましょう!
このオンラインショップは、GMOペパボ株式会社が手がける、オリジナルグッズを手軽に作成・販売できる『SUZURI』を利用しています。
梱包・配送・原価設定は全てSUZURIが行っており、全商品共通で1アイテムの購入につき1,500円の収益が発生いたします。Loveuma.は、その収益の100%を、引退馬支援に活用させていただきます。(詳細は各アイテムの概要欄をご確認ください)
より多くの方が気軽に参加できる、グッズの購買による『引退馬支援』というカタチをLoveuma.にて展開していきます。デザインはこれからも追加されていくので、お楽しみに!
【ご寄付について】
ノーザンレイクでは運営資金のご寄付を受け付けております。
ご寄付につきましては、定期的に収支報告を致します。
馬と人が快適に過ごせる牧場を目指していきますので、今後ともよろしくお願い致します。
また口座振込でご寄付いただきました方々にお礼のメールを差し上げたいと思っております。
可能であれば、寄付された旨を下記アドレスまでお知らせいただけますと幸いです。
寄付口座
苫小牧信用金庫
新冠支店
普通 1510035
川越 靖幸(カワゴエ ヤスユキ)
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協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会
文:佐々木 祥恵
編集:片川 晴喜
著作:Creem Pan
なんだかコメント欄をモノポライズしているようで、申し訳ない。💦
メトさんの手ぬくめ画像について一言お許しください。
ドイツ語で手袋のことをHandshuhe(ハントシューエ)といいます。
直訳すれば「手沓(てぐつ)」かな。
どうして手に「靴」を履かせるという発想になったのか、ずっと不思議だったのですが、この記事のメトさんを見て、おお、こういうことかも!と思いました。
手先の冷えやすい猫が「香箱をつくる」代わりに、飼い主のスリッパやスニーカーに前足を突っ込んで保温する。ありそうでない北海道原産のネコノテブクロの写真を、どうもありがとうございます❣️☺️
先のコメントに対するお叱りメールがいっぱい届きました。😓......
「自主的に改善できるなら世話はない」「勉強会は字が読める人がやるもんだ」「自分も普段はよそ者が口出しするなや派だけど、傍観は共犯だと気付いたんだよ」「チャグチャグ馬コを見ろ。小室浅間神社を見ろ。JRAが多度の上げ馬を全く支持しないことの意味がわからんか?」等々。
最後のメッセージについては本当にわからなかったので、JRAのサイトを調べてみました。
すると、「伝統馬事芸能」の紹介ムービーがあることがわかりました。(JRAホーム>イベント・プロモーション>アップデートムービー>ご紹介・ご案内>にっぽんの在来馬、伝統馬事芸能)
映像と共に紹介されているのは、日本各地17件の馬を使うお祭や神事。「日本に昔から伝わる伝統馬事芸能」と説明がついている。
なるほど「チャグチャグ馬コ」も「小室浅間神社 流鏑馬祭」も入っていますね。多度大社の上げ馬神事は.....ありません。😰
これって、現在の上げ馬のやり方が「日本に昔から伝わる」形式ではないということでしょうか?
小室浅間神社のHPをのぞいてみました。
ここの流鏑馬では騎射の結果でなく走った馬の足跡で占いをするとか。(気に入った👍)
地元の馬事文化振興に力を入れる「馬力会」が中心となって、日頃から馬をかわいがり、かと言ってただのペット扱いではなく、馬車引きや子供の接客やお弁当運びなど「仕事を持つ馬」として木曽馬からベートーヴェンまで分けへだてなく大切に飼育していることが印象的。
たしかに、祭の時だけレンタカーのように借りてきて用がすめば返却する、事故ったやつは廃車にする、という関係とは明らかに違う。人と馬、生き物同士の深い共生の歴史が背後にあるのを感じます。
上げ馬神事に限らず、祭礼の在来馬を洋種馬で代替した時点で、厳密にはもはや「伝統」と呼べないのかもしれません。
それでもその「かたち」と「こころ」は、他種の馬たちの力を借りてでも末長く後世に伝える価値がある。社会がそう判断したときに、伝統は新たな命のライセンスを得て、古き良き精神はそのままに時代を映しながら進化を遂げてゆくのでしょう。
その言動に今後の上げ馬神事の存続がかかっている多度祭の御厨(みくりや)の皆様、特に青年会には、人馬のより良い関係を築くためにも、敢えて「よそ者」の視点を取り入れていただきたいと思います。
利権や狂信や因習に曇らされない「よそ者」の目で、この時代に守るべきものと捨てるべきものを厳しく見分けていただきたい。歴史を免罪符にしてはいけません。
伝統にセカンドチャンスを与えるかどうか。決めるのは結局、今を生きる私たちです。
早速メールが来ました。「騎馬行列だけではおもんない」だと?
ふふん🤨、それなら、占いにふさわしく不確定要素満載のハラハラドキドキ神事を考案してやろうじゃないか。😎
神社マニアなら誰でも「茅の輪くぐり」をご存知のはずだ。(ご存知でない方はGoogleで画像検索を。「ちのわくぐり」と読みます)
「茅」つまり植物のカヤを大きな輪に束ねてアーチ形の門を作り、願を掛けたり祝詞(のりと)を唱えたりしながらこれをくぐる。正式な作法では8の字を描くようにくぐる。(こちらも画像か動画で確認しましょう)
1. 門の正面で一礼
2. 左足から踏み込んで左に回って正面に戻り、一礼
3. 右足から踏み込んで右に回って正面に戻り、一礼
4. もう一度2を繰り返す
5. 門を正面からまっすぐ通り抜けて拝殿へ
この動作をするだけで一年間の無病息災、家内安全等が約束される。(守られるとは限らない)
これだけご利益のあるありがたい輪っかを、人だけがくぐるのはもったいない。
ぜひ、お馬さんもご一緒にくぐろうではありませんか! → 占いスタート
手順を述べよう。
1. 騎馬行列で優雅に参拝を終えた人馬は、続く「茅の輪くぐり」に向けて直ちに気持ちを競技モードに切り替える。
2. 見れば、今しがた上ってきた坂道の最後の1ハロンあたりに、大・中・小の「茅の輪障害」が適度な間隔をあけて三つセットされている。
3. 若武者は一騎ずつ坂下からスタートして輪くぐりに挑む。(BGMは雅楽からもっと勇壮なものに変えてもよい)
4. 三つの輪を無事にくぐり抜け、境内に用意された三個のバケツ入り神饌(「しんせん」つまりお供え)のどれかに馬が口をつけたタイミングでフィニッシュとする。
バリエーションとして、第4の大きめの輪を境内の平坦な地面にセットしておき、若武者と騎乗馬が8の字くぐりをすることをもって「フィニッシュ」としてもよい。(人馬のアジリティー能力が試される上、この方が神事としての「正式」感は強い。神田明神の神馬「あかりちゃん」こと神幸号は、毎年神職に導かれて茅の輪の8の字くぐりをする。)
茅の輪の直径はだんだん縮まり、輪の位置はだんだん高くなるため、三つめの最終障害の輪くぐりは最も難度が高い。(ポニーは人を乗せていなければ90cmぐらいまでは飛越可能だが、安全上、ノーザンホースパークのすーちゃんなどがギリギリ飛べるような高さにするのが望ましい。50cmぐらい?)
「三種の神饌」は🥕、🍎、🍌とする。
最もよく食べられた品目が何かによってその年の吉凶を占う。(「今年はバナナが一番減ってたね」→「よかった、豊作だ」)
バカバカしいことを書いたのはわかっていますが、このぐらい平和な祭になってくれたら私も毎年楽しみに待つのにな~、と、ふと思ったのです。神様を軽んじる意図はありません。🙏🏻
>馬という動物への理解を深め、馬の扱い方の見直しなどを行なってもらえれば
この一点に尽きると思います。改善すべきなのは。
馬という種については、その体の仕組みから脳の働きまで、エビデンス豊富な科学的知見の膨大な集積があります。それらを多度大社の氏子さんたちが自ら勉強会など開いて積極的に取り入れ、実馬に接するときの自分たちの知識と技術を現代標準にアップデートすればいいだけの話。
馬に対する学びが深まれば、品種特性についても当然知る機会があり、サラブレッドを狂奔させて垂直登攀(に近いこと)を強いるのがいかに理にかなわぬことであるか、自ずと悟るようになるでしょう。
個人的には、馬をポニーに変えて祭儀用の和式馬具などで華やかに装わせてもいいと思います。
それに古式ゆかしい狩衣姿の若者がシャンと姿勢良くまたがって、雅楽の演奏の中、20頭ぐらいの騎馬行列で坂道をしずしずと上がって行き、境内に全馬そろったところで一斉に神社に三拝する(ポニーの中には絶対一緒に頭を下げるヤツが2、3頭はいる)...という感じの上げ馬奉納に変えても、十分おごそかで美しい神事になると思います。
馬の福祉に配慮し、人と馬の幸せな関係を見てもらうことができるお祭なら、700年と言わず7000年でも7万年でもずーーーーっと続けてほしいものです。
(それにしてもキリちゃん、お手入れのBefore💦/After 💋✨の変身ぶりよ❣️『マイ・フェア・レディ』を思い出しちゃった😮😳🤩💕)