ウマのお坊さん「ウマの祭典」ホースメッセ2026に出店!🐴👨🏻🦲🪷
- 2月25日
- 読了時間: 4分

かつて育成牧場の場長を務め、現在は曹洞宗妙安寺の僧侶。
「ウマのお坊さん」こと国分二朗が、徒然なるままに馬にまつわる日々を綴ります。
期待と不安が入り混じる出店
ホースメッセ2026に出店することになった。
ホースメッセとは2月21~23日の3連休を利用して、東京世田谷の馬事公苑において開かれる「ウマの祭典」といって良いのだろう。
馬術の実演から、各種のウマ講義、イベントが東京のど真ん中で、こうもウマウマしく催される。
それくらい馬文化というものは、今改めて広く一般の方々に浸透しつつあるのだ。
その昔、馬が産業の中核を担っていたころとは、また違う形ではあるが馬に対する関心は確実に高まっている。
これは・・・上岡馬頭観音、復活ののろしを上げる機運が高まっているのではないだろうか。
かつて関東一円の馬好き(とは多分ちょっと違うのかもしれない)が信仰したという上岡の馬頭観音さま。
日々発展していく産業世界からそっぽを向かれ、辛酸をなめる日々が続いていたが、今こそ憤怒の面を上げ、そのご威光を世界に知らしめる時がやってきたのだ。
「っていうことなんじゃないの?」
と、当寺の櫻井住職に声を掛けてみたが、いかんせん彼は忙しすぎた。
そこで楽しいことを探してプラプラ漂い遊んでいる、私が全責任を負う形で出店を目指すことになったというわけだ。
ただ新しいことを始めるのは楽しいのだが、やはりハードルはある。
自分的には大きく3つあった。
まずひとつ目はそもそも出店が認められるのか、ということ。
言ってもバリバリの宗教ど真ん中な我々である。
広義には、あらゆる行動が布教活動にあたるのだ。
まさかお経を唱えることはしないが、警戒はされるのではないだろうか。
僧形の者がいることを忌み嫌う方もいるのではないだろうか。
このイベントにあなた方はそぐわないと、門前払いをくらう可能性は否定できない。
まずは問い合わせてみる。
回答はマル無視であった。
いや、表現が良くなかった。宗教云々のくだりに関しては、である。
単純に「申し込みありがとうございます。出店よろしくお願いいたします」。の一文のみ。
ホースメッセ実行委員会の方で「きゃつら馬人一斉信徒化計画を企んでいるのではないか?」と物議を醸した形跡はなかった。
二つめは日程。
上岡馬頭観音として出店するとして、やはりメインの告知に据えたいのは馬体安全を願う「絵馬市・例大祭」だ。
広く知ってもらい、この日に東松山市へ来ていただきたい。
ただ日程が、悪意を感じるほどに最悪であった。
「絵馬市・例大祭」は毎年2月19日。
なんとホースメッセの前々日に終了している。
2か月後です!くらいであれば、感銘を受けた人が来てくれる可能性は高いが、なんと364日後。
ほぼ織姫彦星の逢瀬。
浮気し放題。
さすがに興味も薄れるだろう。
けれどもそんなこと言っていたら永遠に参加できないではないか。
絵馬市の熱気そのままに、ここへ持ち込むのだ!
そう誤魔化すことにした。
最後は金銭面。
物販の経験はほぼ皆無で想像もつかない。
準備仕入れの段階で、レールガンから射出される勢いで飛び出していく福沢諭吉達。
その残像にクラクラしたが、まあこれは坐禅で気持ちを整えることにした。
というわけで当日。
生粋の楽天家なので不安というものは全く無かったが、高ぶる部分であったり、なにがどうなるのかワクワクしながら開場の九時を迎えた。
出展ブースは厩舎が会場となっている。
向かい合う形の馬房があり、中央には広めの通路。
それぞれ割り当てられた馬房に店舗を構え、来場者を待った。
開場時間となり、ぽつぽつと数人が通り過ぎた後、一気に大きな人の波が前を通過していく。
それはまるで、イワシの群れを見ているかのようであった。
ただ。
まだ誰も上岡馬頭観音の、我々の馬房には入ってきていない。
数人が顔だけを中に入れ、チラッと、まさに一瞥するだけで去ってしまう。
きっとショップ店員さんは、こんな光景を日々見ているのだろうな。
これはもう、鼻に抜ける声で
「ひぃらっしゃいませぇぇぇ~」
とか言った方が良いのかしら。
外から物色している人と目を合わせた方が良いのか、声掛けした方が良いのか。
それともやっぱりヤベエ宗教じゃん!と思われているのか。
隣の馬房は、もう人でいっぱいとなっていた。
向いも、はす向かいの馬房も。
焦ってあやうく
「ひぃらっしゃいませぇぇぇ~」
言いかけた時、ひとりのお客様が入ってきた。
その後は・・・雪崩が起きたかのような人の波となった。

(つづく)
文:国分 二朗
編集:椎葉 権成
著作:Creem Pan


























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