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'09 天皇賞・春を制した長距離重賞の常連は、長すぎる美脚と落ち着いた性格が魅力の王子様に!|マイネルキッツ vol.19



 

かつて観衆を沸かせた名馬の"今"を紹介!

走り終えた今も、観衆を魅了したあの日の輝きは、決して色褪せない。

全国で暮らす、名馬の個性と"今"を集める『ウチの子はあの名馬!個性にLOVE❤︎ 引退馬コレクション』をお届けします!


今回のコレクションは、2009年の天皇賞・春(G1)などを制した、マイネルキッツ!


現在は、北海道浦河郡にあるうらかわ優駿ビレッジAERUで暮らしているとのこと。

そのお世話をしている太田さんにマル秘情報をたくさん聞いちゃいました!

 



太田 篤志さん

(うらかわ優駿ビレッジAERU 乗馬課マネージャー)


ウマ歴:20年くらい

出身地:北海道・札幌市

趣味:ナイショ

休日の過ごし方:ナイショ




マイネルキッツ

ニックネーム|キッちゃん、王子

生年月日|2003年3月18日

生産者|ビッグレッドファーム

馬主|サラブレッドクラブ・ラフィアン

戦績|52戦8勝(2着8回,3着2回)

獲得賞金|5億5,703万円(中央)

主な勝鞍|2009年 天皇賞・春(G1)、2010年 日経賞(G2)、2011年 ステイヤーズS(G2)

父|チーフベアハート

母|タカラカンナ

母父|サッカーボーイ

ここにきた日|2023年6月8日

 

マイネルキッツは2005年9月にデビューすると、2戦目の2歳未勝利戦で初勝利を挙げ、翌年9月には札幌競馬場で行われた恵庭岳特別で2勝目を挙げました。

その後は2着が3度あったものの勝ち星に恵まれず、3勝目を挙げたのは降級後に挑んだ昨年と同じ恵庭岳特別でした。

同年11月には1000万下(現・2勝クラス)の神奈川新聞杯、翌年2月に1600万下(現・3勝クラス)の早春Sを快勝してオープンクラス入りを果たすと、七夕賞(G3)で3着、新潟記念(G3)、福島記念(G3)、日経賞(G2)でそれぞれ2着となるなど、5歳にしてようやく重賞戦線に頭角を現し始めます。


そして迎えた2009年の天皇賞・春(G1)。

ここまで重賞未勝利の馬という事もあり、単勝では12番人気と低評価でしたが、直線で内から抜け出し、人気を集めたアサクサキングスやスクリーンヒーローを退けて見事優勝。

重賞初制覇がG1レースという快挙を成し遂げました。


距離適性が定まったことで、ここからはステイヤーとして長距離路線に舵を切り、G1・G2レースの常連馬となると、2010年の日経賞(G2)を優勝。

次走の天皇賞・春(G1)ではジャガーメイルに3/4馬身差の2着に惜敗しますが、同年末のステイヤーズS(G2)では、レース後半から“まくる”競馬で4コーナーから先頭に立つと、直線でも他馬に1度も先頭を譲ることなく押し切って1着でゴールし、重賞3勝目を挙げました。


その後、10歳まで競走馬としてレースへ出走を続け、2013年のステイヤーズS(G2)を最後に引退が決定。

引退後は神奈川県横浜市の根岸競馬記念公苑で乗馬となっていましたが、以前からAERUさんがお世話になっていたJRAの関係者の方から、「マイネルキッツの受け入れを検討してもらえないか」というお話があったそうです。

当時のAERUの引退名馬はスズカフェニックスとオウケンブルースリの2頭で、受け入れの余裕があった事と、長い間乗用馬をしていた馬なので、いい意味で人や環境の変化に慣れているのではないかと思った事から、AERUの見学スタイルに合う馬だと思い、受け入れる運びとなったとのことです。

 


 

人懐っこさ☆1の超クールな個性を持っているようですが、お写真からはクールさを微塵も感じませんね(笑)

とっても表情が豊かで、可愛らしい、お馬さんだと感じました!


担当している太田さんに、マイネルキッツの"印象的なエピソード"を聞いてみました!


「長距離輸送でAERUにやってきた初日、馬運車から降りてパドックに放して環境に慣らしていたのですが、ものすごく落ち着いていて一度も"いななく"ことなく過ごしていたんです。

まるで何年も、ここにいるかのような落ち着きっぷりでした。

今思えば初日からずっとクールキャラでした(笑)」


なるほど…、現場でお世話されている方ならではのエピソードを聞くと、写真から感じた先入観も払拭されますね。

初めての環境に放り出されると、大抵の馬は「ヒンヒン」と鳴いている印象がありますが、ステイヤー特有の"どっしり感"といいますか、そういった肝の据わり方をしているのですね。

 


 

"長すぎる"肢の持ち主、マイネルキッツ


担当の太田さん「肢長いの羨ましい…」


ナカヤマフェスタがAERUにきた初日の写真

キッツがフェスタを見つめています👀✨


担当の太田さんいわく、

「AERUに来てからは他の馬と接触していないのでわかりませんが、もしかしたらナカヤマフェスタのことは気になっているかも。

洗い場で隣り合わせにしても全然警戒しないのでもしかしたら仲良くできる…?と思っちゃいました☺️」

とのことでした。



なぜかアブやサシバエなどの虫に好かれるマイネルキッツ。

キッツだけが虫にたかられていた事があり、特にお腹周りを狙われるそうなので、それからはお腹もガードできるフライラグなどを着せて、体を虫から守るようにしているそうです🌻👕

 


いつも応援ありがとうございます!

マイネルキッツがやってきてもうすぐ半年程経ちます。

現在20歳なのでベテランの域に入っていますが、一度も体調を崩す事なく元気に過ごしてくれています☺️

これからもクールでかっこいいキッちゃん王子を見守っていてくださいね😆

 

太田さん、マイネルキッツのマル秘情報をたっぷりご提供いただき、ありがとうございました!

ちなみに、マイネルキッツの見学は予約不要で受け付けておられるそうです!

※団体の場合は事前のお問い合わせが必要になります。

そしてうらかわ優駿ビレッジAERUさんのSNSからも、その姿をチェックできるので、ぜひフォローしてみてください♫


X(旧:Twitter)|@aeru_joba

Instagram|aeru_urakawa

 

 

協力:うらかわ優駿ビレッジAERU

取材・文:片川 晴喜

デザイン・編集:椎葉 権成

制作:Creem Pan

著作:Creem Pan・GJ

 

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2 Comments


HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
Nov 29, 2023

キッツ王子は2009年春の天皇賞までは、一度も関西で走ってないんですね。

初めて行った京都で、うろたえることもなく坂を上って下って3200メートルこなして1着?

す、すごい。。。😳なんという舞台度胸でしょう!


世が世なら、あなたのようなお馬こそイギリスやアイルランドで走ってみてほしかった。きっと飛行機にも英会話にもビクともしなかったでしょうからね。(イケメンのジェントルマンなので向こうの女性厩務員さんにモテたと思う💕)


>なぜかアブやサシバエなどの虫に好かれる

人間だと「蚊にさされやすい遺伝子タイプ」というのがあるそうです。

そのタイプ(GG)を持つことが多い血液型がABO式のO型であるため、「蚊はO型の血を好む」と言われるようになった、とか。


馬の血液型は主要な型でざっくり分けると8種類(A, C, D, K, P, Q, U, T)、もっと細かく分類すると3兆通りの組み合わせがあるといいますから、中には虫をより引き寄せやすい遺伝子型を持つ個体がいてもおかしくありません。


人だけでなく虫にも大モテだなんて、王子様はつらいよね。✨🐴💦 💨💨💨  🦟🪰🐛❤️

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初の重賞制覇が天皇賞っていうのもスゴイですよね(^^)


王子が健やかに余生を過ごしてもらえるようお世話頑張ります(^^)

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