2年ぶりの相馬野馬追へ!ワンダーアキュートの出陣前に密着した件について🐴
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馬のような謎の四足歩行生物「UMA」の産みの親である
イラストレーター・鷹月ナトが、
日頃の制作活動の舞台裏や、馬への愛を書き連ねる連載です。
もう相馬野馬追が行われてから3か月も経ち、あまりにも波に乗れてなさすぎるのだが、2026年度の相馬野馬追を見に行った時の話をしたい。
相馬野馬追は2024年の時に初めて観覧した。今回2年ぶりに観覧しにいくことになり、最近は戦国時代かのような席の購入も得て久々の東北の地に向かうことに。
相馬野馬追といえば、2日目に行われる甲冑競馬や神旗争奪戦が有名だが、個人的に3日目の野馬懸という神馬を捕まえる行事も見たいと思い、前回より長めに宿泊を取ることに。
そんな中、今年のはじめくらいに、ヴェルサイユリゾートファームさんからお仕事の依頼を受ける。
「繋養馬たちの相馬野馬追バージョン姿を描いてください🐎」
な、なんだってーッ!?(即受けた)
そして迎えた当日。
おうまチャンネルさんのお二人、坂崎ふれでぃ先生と共に福島県に訪れたナトさん。
車で東京から福島の南相馬に到着し、祭場地に近い駐車場へ向かうのだが、既に道路には甲冑を着た侍と馬がぼちぼちいる。通る道にも3頭ほど並んでおり、
「これ(車で)追い抜いていいの!?」
「一応軽車両扱いでここ追い越し可能なんで大丈夫です多分!!」
みたいな珍会話をした。侍たちもわかっているのか膨らんでいってくれていいよーな仕草をしてくれた。
現代の鉄の馬と侍が跨る馬のコラボレーションが既に初日から行われている南相馬。
それもそのはず、南相馬の人たちはこの日のために馬と共に時間をかけて準備をしてきている。
そんな準備が報われる祭日の1日目は宵乗り競馬が行われているため、それを見にいくことに。
現場である雲雀ヶ原祭場地に向かうと、祭り特有の露店が立ち並んでいる。良いにおいに刺激されお腹がすいてくるなぁと思いながら歩いていると
なんかスマホでよく見る顔の良い女達が急に現れた。

馬運車ではあまりみないこのカラーバリエーション。
4人で一緒に「ぅおッ」っとついつい声が漏れ出てしまう。
祭場地の入り口近くには、参戦している馬達を運ぶための馬運車がずらりと並んでいたのだが、その中にあったヴェルサイユリゾートファームのラッピングされた馬運車がめちゃくちゃ目立ちまくっており、案の定辺りは撮影会場のようになっていた。
他にも宵乗り競馬には参加しない馬装された馬が入口近くで撮影に協力していたりと、非常に賑わいを見せている。
まだ初日でこの盛り上がり、明日はどうなってしまうのかと既にヒシヒシと感じていた。

雲雀ヶ原祭場地。
そんな賑やかな場面を抜け出て祭場地の中に入ると、宵乗り競馬の真っ只中であった。
宵乗り競馬は翌日の本番である甲冑競馬に向けた前哨戦となる草競馬のこと。
連絡を通じてXで活動されている相馬野馬追の中の人にもエンカウント。同時に大井競馬場や、馬事公苑のイベントでお世話になった方とも久々にお会いすることができた。
お二方と久々にご挨拶ができて大変嬉しい限りである。
宵乗り競馬の話を中の人に伺うと、年々宵乗り競馬に参加する侍が減ってきているということ。 理由としては前日のうちに体力を消費させてしまい、本番で本領発揮が出来ない形にしたくない、怪我をさせて一番大事な本番に出せないのを避けたい等、色々あるようで中々難しい部分があるようだ。

宵乗り競馬に参戦している人馬たち。宵乗り競馬でも観客が非常に多かった。
少し宵乗り競馬を見たあとは、タイミングが作れたためノーリーズンを晩年繋養されていた鹿頭ステーブルさんにご挨拶。鹿頭さんも休憩の時間ではあったが侍の姿をされており、存じている方々のもう一つの姿を見ているかのようだった。お話を伺うと現在はあの名牝ウオッカの孫、スピリタス号を繋養されており、今回の野馬追にも参戦しているとのこと。これは明日の楽しみが更に増えたという瞬間であった。
お忙しい中お時間を作っていただき感謝いたします。
原ノ町駅近くの公園にて宵祭りを見てセデッテかしまにへ。今回はウマ娘とコラボしているのもあり、セデッテかしまにはウマ娘のノーリーズンの立ち絵スタンドが。 明日の行軍の並び順がわかる行軍表もそこで無料配布されていたため、それも回収してから南相馬を脱出する。
実は売られてるほら貝。
相馬周辺で宿が取れなかったため、福島駅まで向かうことに。これはちょっとわがままになってしまうがもう少し宿が周辺に増えないものだろうか…
翌日。我々はまだ日が登らぬ午前4時にホテルのロビーにいた。
眠い目を擦りながらも、南相馬市にある馬事公苑に向かう。理由はそう、本番前のワンダーアキュート号に会いにいくため。
事前にヴェルサイユリゾートファームさんに許可をいただいて見せていただけることに。本当にありがとうございます。
ホテルから出発した後、福島競馬場のそばを通ったのだが、流石にまだ真っ暗の福島。競馬場のシルエットぐらいしかわからなかった。
だがしかし街中にコンパクトにポンっとある様は、なんだか園田競馬場を思い出す。あちらも住宅地の中に存在しているので、なんだか似ているなぁと感じた。
次は是非開催時期に行ってみたいと思うのだった。
だんだんと白けていく景色を見ながら無事に馬事公苑に到着。
なのだが、厩舎の馬房にはアキュートがいない。
もしや洗い場???と思い外に出るとアキュートは既に馬装完了して準備万端であった。


お客さん??もう馬装終わってますよ????
いやそれはそう。
そらぁ4時に装着すると聞いてるのに、4時に出たらそら終わってるよねというあたり前体操の顔。完全に意識が足りなかった我々の落ち度である。そして昨日の今日と早起き続きのホースマンたち凄すぎる。
アキュートの馬装は自分たちの落ち度で見逃してしまったが、代わりに乗る側である岩﨑社長の甲冑をこれから纏うということなのでそれを見せていただく。
一から纏っていく様子を見ていったのだが、下着の上から1枚羽織り、袴もしていき、更にもう一枚派手な模様が入った着物を着て、そこから紐だったり籠手をつけて行ったりしていってたのだが、途中から何がどうなっているのかわからなくなってしまった。近くで見てるはず…なのだが、テキパキと仕上げていく熟練の動きについていけてない人間の敗北である。
年配の現場の方が手慣れた手つきで社長を侍に変えていく様は新鮮そのものだった。

足袋の上に草鞋を結んでいく様子。

立派な蜈蚣つきの兜。
最後は頭に兜を被る。被る前にご好意で実際に手に持たせていただいたのだが、これが結構重いのだ。行列中はずっと被っているのだから余計に侍たちの凄みを感じてしまう。
ちなみに社長が被る兜にはムカデを表した飾りがついていた。
侍たちの兜にはたまに虫の形をした装飾を施しているものがある(ムカデは正確には昆虫の仲間ではなく多足類の仲間なのだが)。これは昔の戦国時代の武将たちが好んだ虫であったり、変わり兜のデザインが残っているともされている。
ムカデが何故侍たちに好まれたのか。それは「前にしか進まず後ろへ退かない」という生態が関わっている。後ずさりをしない、前進する姿が侍たちの生き様にぴったりだったのであろう。それでデザインとして採用されていることも多いのだとか。(虫では他にも似たような理由でトンボ、再生を司る蝶などが使われていたりする)
また相馬野馬追では軍師の役職旗としてもムカデが使われており、なじみ深い生物ともいえる。

侍だーーーーー!!!
そしてあれやこれやしているうちに1人の侍がそこに佇んでいた。
見事な侍姿に周りは感嘆の声。アキュートの隣に社長が並ぶと、様子を見に来ていた市の人や手伝われた方、ヴェルサイユスタッフと我々含めたみんなで撮影会が即座に始まるのであった。 次回につづく。
文:鷹月 ナト
編集:椎葉 権成 黒田 航大
著作:Creem Pan

























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