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「あきらめない心」の大切さ✨️馬と人の物語に励まされています🐎


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引退馬支援のパイオニアであり、認定NPO法人引退馬協会・代表理事の沼田恭子氏が、

馬と暮らす毎日から抱く思いを綴ります。

サムネール画像:タービランス(引退馬協会所有馬/フォスターホース)とともに


最近、「『ロイヤルファミリー』*を観ていますか?」と、声をかけられることがよくあります。


*『ザ・ロイヤルファミリー』https://www.tbs.co.jp/RoyalFamily_tbs/

TBS系列日曜劇場枠で2025年10月12日より放映中の連続ドラマ。

作家・早見和真氏による原作小説は2019年度JRA賞馬事文化賞受賞、第33回山本周五郎賞受賞。


私は、馬と人間の絆や「あきらめない」ことの大切さを感じています。


ある集まりでは、みんなが『ロイヤルファミリー』の話題で盛り上がり、競馬にあまり興味がなかった人までも、画面越しに「イザーニャ、がんばれー」と叫び、思わずレースに涙したと聞かされ、私も驚かされました。

毎回必ずあるレースシーンには、そこに込められた熱い思いと「あきらめない心」が描かれています。


物語の主人公は、人材派遣会社の社長でありながら馬主としても心血を注ぐ男。その人情味あふれる性格は、日高の良質な生産馬にこだわる姿勢に現れています。


対抗馬の社長は、勝つためには高額な馬を買い込む戦略を選び、見えるもの数字にこだわりを見せます。立場は違えど、どちらも「負けたくない、あきらめたくない」という気持ちから、馬にすべてを注ぎ続けています。



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競走馬の調教施設、トレーニングセンター(JRA栗東トレセン。筆者撮影、ドラマとは関係ありません)


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トレセンでの追い切り。受賞勝ち馬も未勝利の馬もみんなここで調教に励み、レースの勝利を目指します (筆者撮影、ドラマとは関係ありません)


馬と人の壮大なドラマに励まされて


このドラマを観て特に感じるのは、「誰もあきらめていない」こと。


馬を育てる生産者、夢を追い続ける馬主、馬の可能性を信じて懸命に調教する調教師、そして馬自身までも、それぞれの思いを胸に、最後まで諦めずに走り続ける姿に見えます。


ロイヤルホープに騎乗するジョッキーが「関わった馬をちゃん勝たせる。それが今のところ唯一競走馬を、幸せにする方法だから」という言葉は、胸に響きました。


一頭の馬を走らせるために、多くの人の夢や命がけの思いが詰まっている。そして、その努力と信念に応えるようにゴールを目指し一生懸命走る馬の姿がある。

やれることはすべてやり尽くすという清々しさを感じています。



活躍した馬、活躍できなかった馬

どんな馬でも名前を残し、帰る場所をつくります


実は私もこの番組に励まされて、今苦戦している「うまのふるさと」モニュメントのクラファンを「あきらめてはいけない」と、踏ん張っているところです。 たくさんの方に応援いただいているものの、まだ達成までにはだいぶあり、たまに弱気になったりしています。


しかし、この「うまのふるさと」は、人の思いに応えるために一生懸命走り、生きてきた馬たちのためにもつくられるべきものという、私自身の強い思いがあります。


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「うまのふるさと」となる「うらかわ優駿ビレッジ AERU」優駿広場手前から。 屋外ステージの向こうに「うまのふるさと」モニュメントを設営します。 この丘が「馬が眠る丘」となります(画像提供:引退馬協会)


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「うまのふるさと」モニュメント設営予定地からのAERU厩舎の眺め(画像提供:引退馬協会)



毎年8000頭生まれるサラブレッドのなかで、お墓がある馬はごく少数に限ります。あとは、生まれてこなかったかのように、跡形もなくなるのが現実です。


私たちを楽しませてくれた、頑張った馬たちのために。

確かにそこに居た、馬たちのために。


たとえ活躍できなかった馬たちでも、最後に帰ることができる場所、名前を残すことができる場所をつくってあげたいと思うのです。


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「うまのふるさと」完成イメージ(画像提供:引退馬のためのモニュメント設立事業実行委員会)


皆さんの気持ちを集めて、「うまのふるさと」を象徴するモニュメントをつくっていきたいと思っています。


馬が好きな方、馬に関わってきた方、馬から助けられた方、一緒に馬の帰る場所をつくりましょう。


たくさんの思いが集まることが、とても大切と思っています。

たくさんの皆さんのお力をお借りできたら嬉しいです。


どうぞよろしくお願いいたします。


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Profile

沼田恭子(ぬまたきょうこ)


広島県生まれ。乗馬倶楽部イグレット 代表取締役、認定NPO法人引退馬協会 代表理事。1997年、引退馬協会の前身となる「イグレット軽種馬フォスターペアレントの会」を設立。2011年「特定非営利活動法人引退馬協会」設立、2013年「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」となった。



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文:沼田 恭子

構成:Yumiko Okayama

編集:椎葉 権成

著作:Creem Pan


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