所有馬に幸せな余生を!養老兼ふれあい牧場を運営する競走馬オーナー by 佐久間拓士さん
「withuma.」vol.54 佐久間拓士さん

Profile
お名前:佐久間拓士さん
年齢:49歳
居住地:茨城県
Instagram:@umanmapark
第54回は、馬主であり、養老兼ふれあい牧場の「うまんまパーク」を運営されている佐久間拓士さんです!
いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?
佐久間拓士さんの「withuma.」

写真:本人提供
茨城県阿見町で「うまんまパーク」を運営しています。
ここは競馬を引退した自己所有馬の「養老牧場」です。
それと同時に、子供から大人まで楽しめる「ふれあい施設」でもあります。


写真:本人提供
施設をオープンしたのは2023年4月で、活動自体は2022年9月に開始いたしました。
きっかけは、自己所有馬の引退後も自身で面倒を見たいと思ったことからです。
またそれと同時に、人が身近に馬と触れ合える施設があったらと幼少の頃から思っていたことも動機となりました。


写真:本人提供
施設の運営にあたっては「馬に会いたいと思い立った時に、ふらっと立ち寄れる場所」であり続けたいと思っています。
自分が馬の産業へ入りたいと考えていた時期に、馬を見に行こうとしても会いに行ける場所がありませんでした。
ですから、この業界に恩返しをする意味も込めて、そういった施設を作りました。
また、余生を過ごす馬にとって幸せな環境を提供することも念頭に置いています。

写真:本人提供
当施設に興味を持って遊びにきてくれた方の中から一人でも馬産業に就いてくれる方がいてくれたら嬉しいです。
また、馬自体に関心を抱いてくれる方が増えて、引退競走馬がもっと過ごしやすい環境を作ることも目標の一つです。
どちらも達成することが馬への恩返しになると信じています。
おっしゃる通り、気軽に馬と会える場所って案外少ないですよね。
私が住む奈良県もそうですが、馬文化が根付いていない地域であればなおさら、身を持って感じているところです。
自身の将来を考え始める時期から、身近に馬がいる生活を送っていれば、馬の業界で働いてみたいと思う方もきっと増えると思います。
佐久間拓士さんの「Loveuma.」

写真:本人提供
私の思う馬の魅力は「癒しを与えてくれる」ことです。
あれほど大きな体にも関わらず繊細で従順な生き物であることは、動物の中でも数少ない存在だと思います。
歴史を辿っていっても、馬は人間との関わりがとても長い動物です。
仕事で大変な時や、気持ちのやり場がない時に、あの純粋な眼差しを向けてくれた時はいつもホッとします。

写真:本人提供
お気に入りの馬は「ガヤルド」です。
15年前、繁殖牝馬を初めて所有し、その馬の初子が当馬でした。
その後もJRAで初勝利をプレゼントしてくれましたし、今は引退競走馬として自分の近くにいてくれています。
私の「初めて」には、いつもガヤルドが寄り添ってくれています。
一言で表すならば、私の「癒しと生き甲斐」です。
馬の瞳には私も惹き込まれてしまいます。
気が急いている時には"落ち着き"を取り戻せる、追い詰められている時には"安心"を与えてくれる、とても不思議な力があると感じています。
ガヤルド号は父ステイゴールド 母ロキロキ 母父プレミアムサンダーという血統で、中央競馬で2勝、地方競馬で2勝を挙げた元競走馬なのですね。
初めて所有した繁殖牝馬の子供であり、かつJRA初勝利となった馬とのことで、お気に入りの馬として名前が挙がるのも納得の"メモリアルホース"ですね!
引退馬問題について

写真:本人提供
自分の馬だけでも最期まで幸せに過ごせるような環境をと思い、先述の「うまんまパーク」という施設を作りました。
当施設には18頭の馬がおりますが、それぞれ個性がバラバラです。
その馬に合ったセカンドライフを提供できるように、乗馬であったり、ふれ合える馬であったり、日々それぞれの馬が活躍できそうな場所を探し、全頭が満遍なく輝けることを念頭に置いています。


写真:本人提供
引退馬問題の解決には、馬を所有した人が出来るだけ余生の面倒を見たり、それを支援したりという責任を果たしてくれることが必要になってくると思います。
また、年々生産頭数が増加している中で、引退後の受け入れ先が少ないのが現状です。
ですから、受け皿となる場所の数がもっと増えてくれることも問題解決への第一歩だと考えています。
所有馬の余生まで面倒を見ておられるオーナー様は、まだまだ少ないのが現状ですが、その中で養老牧場をつくられて、馬とのふれあいができる施設として運営されていることについて、個人的な意見にはなりますが、大変素晴らしいご活動であり、もし自分が馬主をすることがあれば、是非ともお手本にさせていただきたいカタチだと感じました。
引退馬の"責任"の行方については世間でも様々な意見がありますが、佐久間さんが感じておられる馬主としての"責任"を全うするべく、このようなご活動をなさっている部分もあるのですね。
仰るように、引退馬の受け皿が増える事はこの問題を解決する上でとても大切です。
そして同時に、馬の需要がもっと高まることも大切ですから、まずは身近に馬とふれあえる場所、まさに「うまんまパーク」のような施設が今後も増えていき、馬の魅力を多くの人に感じてもらえる社会になればいいなと思いました。
うまんまパークでは、高校生以上800円、中学生以下500円(3歳未満は無料)の入場料で、「おやつバケツ」(500円分)がセットで付いてくるようです。
ご興味のある方は、餌やりを通じた馬とのふれあい、この機会にぜひご体験ください。
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今回は、馬主であり、養老兼ふれあい牧場の「うまんまパーク」を運営されている佐久間拓士さんの「withuma.」を伺いました!
毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!
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協力:佐久間拓士さん 取材・文:片川 晴喜 編集:平林 健一 著作:Creem Pan
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