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馬のような謎の四足歩行生物「UMA」を生み出した、乗馬を嗜むイラストレーター by 鷹月ナトさん


「withuma.」vol.79 鷹月ナトさん


Profile

お名前:鷹月ナトさん

居住地:大阪府

 

第79回は、馬のような謎の四足歩行生物「UMA」を生み出した、イラストレーターの鷹月ナトさんです。

いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


鷹月ナトさんの「withuma.」


元々動物が好きで、小学生の頃に乗馬に2年程通っていました。

ただ、その時は初心者クラスで上達のことも考えておらず…大きな動物と関われるというだけで楽しかったので、競馬や馬術については一切知らず、図鑑や乗馬で目にする馬しか知りませんでした。


それから十年以上経って、前の職場にいた際にウマ娘にハマり、競馬や競走馬についても、いろいろと学んでるうちに乗馬復帰したいなと思い、元々通ってたクラブに再度通うことにしました。

そこから阪神競馬場に行ったり、推し馬ができたりと…どんどんと沼にハマっていったんですよね。

乗馬の方は、今では無事4級も取得して、次はAERUさんのJRA日高育成牧場への特別コース外乗に行くことを目標にしています。


ウマ娘に登場している元競走馬が北海道には沢山いて、功労馬として各牧場・施設で見学できるということを知り、「北海道に行きたいな」という気持ちが沸々と湧いていたところに、競走馬・馬産地についての活動をされているスオミアッキさんに「旅行会社の企画で北海道の帯広行きませんか?」と言っていただいて。

「ワーッ!行きます!!」と喜んで返事しまして… 前の職場での仕事の合間を縫って、なんとかスケジュール組んでいただいて高校の修学旅行以来、久々に北海道へ行きました。


北海道は広大な大地が広がっており爽快感を感じました。

帯広の観光地や、帯広競馬場、繁殖牧場の剣山どさんこ牧さんに行かせていただき、馬だけでなく北海道自体にもハマりました…

その1か月後には友人との旅行で、また北海道に行って、「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」さんや「うらかわ優駿ビレッジAERU」さん等の施設で、タニノギムレット号や、まだその時存命だったウイニングチケット号を見て、「ウマ娘のモチーフ馬が存在している」、「しかも自分より年上の子も元気そうに目の前で生きている」と、感動しました。


そのような中で、「UMA」というキャラクターが生まれました。


写真:本人提供


ウマ娘や実在の競走馬のファンアートを描いてるうちに、良いのか悪いのか、もう少し省略・デフォルメして描けないかと思い描いたのが「UMA」の元でした。

最初はたくさん描きたい、量産したいということで産み出し、描き続けていたデフォルメの馬だったのですが、多くの方に気に入っていただけて、競走馬のファンアートだったり、UMAをオリジナルで描いていくうちに、企業さんや厩舎で働いていらっしゃる方からもお声がけをいただき、「もっとUMAをキャラクターとして作っていけば、様々なことに繋げてくれるんじゃないか?」と思い続けていくうちに、いろいろとグッズを作っていただけまして。

そのおかげか、牧場のスタッフさんがぬいぐるみ持ってると聞いてもうびっくりしました。


その後、実際にまた別の育成牧場のスタッフさんからや、実際に見学に度々行通っていた「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」さんからご依頼をいただけて、実馬を取り扱ったイラストのお仕事をさせていただきました。

他にも、「おうまチャンネル」さんに同行させていただき、牧場さんや功労馬施設を見学・取材させていただくうちに、自分も実馬を取り扱った個人誌を出せないかと思い、複数の牧場や施設様に、許可・ご協力いただいて、『馬とUMA』を去年に制作しました。


写真:本人提供


上述の様な活動をしている私ですが、馬と関わる上で大切にしていることは、まず牧場さんにおいては、「牧場スタッフさんの言うことを、ちゃんと守ること」です。

そして乗馬では、「指導員の方の言うことを聞くこと」ですね。


当たり前なのですけど、自分より長く馬に関わっているプロの方々が仰ることなので、事故があってからでは遅いですし、ルールを守らないことで自分の首を絞めたり、他の方に迷惑かけてしまったりすると、人も馬も幸せにならないですから…

乗馬あるある」ではあると思うのですけど、どうしても駈歩(かけあし)が上手くいかない時期が続いて、 馬のせいだと考えてしまうことがあり、悶々としたことがあったのですが、その時に親しくしていただいていた指導員の方に相談をして、アドバイスをいただいたりして、続けていくうちに逆に上手く乗れてなかった馬でも駈歩が大分出るようになって、乗り越えることができました。

乗馬では、もちろん失敗はあるし、なおかつ馬も生物ですから、その日の気分やタイミングによってパフォーマンスが変わるというのは、そこで改めて再確認しました。

 

昔に乗馬をされていて、競馬にはウマ娘がきっかけで"沼った"のですね。

AERUさんの「通称:JRAコース」の外乗、私も憧れています!

北海道の大自然を感じながら、芝2,400mのグラス坂路馬場を駆ける爽快感、一度味わってみたいです。


「UMA」可愛らしいですね!

「UMANOYOUNA(馬のような)MOCHIMOCHI(もちもち)、ANIMARU(アニマル)という名前のとおり、溢れ出る"もちもち感"がたまらないです。


鷹月ナトさんが制作された『馬とUMA』は通販にて好評販売中とのことです。

ご興味のある方は是非チェックしてみてください。

 

鷹月ナトさんの「Loveuma.」


私が感じる馬の魅力ですが、初めて阪神競馬場に行った時に、目の前の芝コースを10数頭の競走馬が駆け抜けていった時の、あの地響きに、とても驚きまして。 若くて筋肉バキバキの400~500Kgもある馬達が騎手を乗せ、全力で4本の脚を芝に打ち付け、太鼓のように"ドドドッ"と地面を鳴らして走るその衝撃が私の身体にまで入ってくることで、本当に体が元気になるというか、アドレナリンを貰ってる感じがしまして…

人間より大きくて力のある動物が本気を出すとこうなるのかと、動物好きな部分としても、見ていて飽きないなと感じますし、実際に競馬場へ足を運ぶ醍醐味でもあるなと思います。


馬にまつわる、お気に入りの場所は、「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」さんです。


写真:本人提供


友人との旅行で、初めて行った観光牧場さんがヴェルサイユさんだった気がしますが、とても天気の良い日で、最高のロケーションの中で訪問しました。

観光牧場さんということもあって、敷地内が整えられてると言いますか、開放的で、おしゃれで、 いろいろと圧巻されました。

タニノギムレットやアドマイヤジャパンはもちろんのこと、多くの繋養馬たちを見ていく中で、名馬に乗れるプランを発見してしまい、すぐにお願いしました。

その時はヒルノダムールに乗せていただいて、曳き馬をしていただいてるスタッフさんともお話をしながら大いに楽しませていただきました。

以降ヒルノダムールを好きになって、訪問する度に様子を見ています。

更に宿泊できる時は、窓から彼の放牧地を見ることができるので、そこから覗いて楽しませていただいてます。

来る度に彼らのいろいろな姿や性格が垣間見えて、現役時代を知らなかった子も好きになるといったことは、実際に行って直接馬を見ることでしか感じられない部分でもあるなと思います。


お気に入りの馬は、私が通っている乗馬クラブで体験乗馬を担当する1頭の馬(ラストタイクーン産駒)です。


写真:本人提供


私が小学生の頃は初心者のクラスを担当する馬だったので、その時にも何度か乗っていました。

乗馬に復帰する際、久々に乗るので、まずは体験乗馬でという時に、その馬が担当になってくれまして、体験スタッフの方に「あっ、知ってます!この子乗ってました!」と言ったら、スタッフさんもびっくりされて(笑)

まさか十数年経っても生きていて、同じクラブにいてくれたことに、縁を感じました。


さすがに十数年前どんな馬上だったかは忘れていたのですが、やっぱり馬に乗ることは楽しいなと感じ、体験乗馬後に復帰のご相談をしたりと、いろいろ後押しをしてくれた馬だなと思います。

昔も今も、穏やかで大人しい、でもおやつが無ければ、基本厩舎では塩対応な感じは変わらずでした。

そこから乗馬でレッスン行く度におやつあげてます。(一部のおやつはOK)

そろそろ、「おやつをくれる人」という認識になっていそうです。

 

競馬場で実際に目の前を走る競走馬の疾走感、芝を蹴る音、ムチの音などは、テレビでは感じる事のできない生観戦の醍醐味ですよね。

身体にまで響いてくる感覚は、音楽ライブに行ったときと同じような臨場感で、私も気分が高揚します。


ヴェルサイユさんの雄大な放牧地を見ながら、Yogiboのクッションに座ってくつろぐのが私も好きです。

宿泊したことは無いのですが、部屋の窓から馬が見えるというのは、非日常感があっていいですよね。

私も生産牧場で研修していた頃、部屋の窓から放牧地が見るのがとても好きでした。


十数年の時を経て、当時乗っていた馬と奇跡の再会を果たされたのですね!

乗馬復帰のきっかけにもなってくれたとのことで、人と馬の"縁"を感じました。

 

引退馬問題について

写真:本人提供


自分はイラストレーターなので、引退馬問題を本格的に解決するための行動というのは難しいのですが、イラストや制作物を通じて何かしら関わる機会があれば、協力できればと思っています。

「UMA」は、そういう意味でも競走馬、引退馬、それ以外の仕事をしている馬たち、みんなに繋がれるキャラクターになってくれたらと思っていて、「UMA」のイラストを通じて、いろいろと知ったり、 興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

その為にも、頑張ってイラストの活動を続けていければと思うので、応援していただけると嬉しいです。

 

イラストは、一度抜け出したと思ったところで、ゴール前内から差されてしまったシーンでしょうか。

内のUMAは鼻を"グンッ"と伸ばしているような感じで、不覚にも差されてしまった外のUMAのリアクションも可愛らしいですね。


引退馬を取り上げた本も制作されているとのことで、普段引退馬との接点が無い人にも、魅力を伝えられる手段として確かに機能していると思いますので、そういった意味では、十分に引退馬問題を解決する一助となっているのではないかと考えます。

 

 

今回は、馬のような謎の四足歩行生物「UMA」を生み出した、イラストレーターの鷹月ナトさんの「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

「withuma.」では、馬にまつわる活動や、その思いについて発信していただける方を募集しております。


リモート取材は一切なく、専用フォームからアンケートにお答えいただくと、その内容が記事になります。


今後も「withuma.」を通して、引退馬問題前進の一助となれるよう、微力ながら馬事産業・文化に携わる人を発信していきますので、是非皆さまからのご応募をお待ちしております!


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協力:鷹月ナトさん 取材・文:片川 晴喜 編集:椎葉 権成 著作:Creem Pan

 


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