4月11日

タッチデュールの"メト吸い"🐴🐈171戦を走り抜いたデュールの、15歳の誕生日🎊🏇

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

先週のキリシマノホシに続き、4月10日にタッチデュールが誕生日を迎えて満15歳になった。競走馬時代は実に171戦を走り抜き、17の勝ち星を挙げた。地方の重賞を4勝し、JRAと地方競馬の交流重賞にも多数出走。中でもクイーン賞では4着と好走しており、父タップダンスシチーの代表産駒と言ってもいいだろう。たくさんのレースに出走したデュールは、笠松の元気娘とも呼ばれていた。競走馬引退後は現オーナーに引き取られて関西方面でしばらく過ごしたのち、縁あって2021年7月に繁殖の役目を終えた母タッチノネガイのいるノーザンレイクへと移動してきた。

2021年7月1日、ノーザンレイクに到着直後のタッチデュール

デュールはパッチリした目とオーナーからのリクエストのパッツン前髪が可愛いと評判だ。

評判のパッツン前髪

あれだけのレース数を無事にこなしてきただけあって、細身でもこれまで外傷以外は人の手を煩わせたことはなく、丈夫で健康体だ。放牧が大好きのようで、放牧直後に奥の方まで走っていくこともある。放牧地では基本マイペースで草を食んでいるが、昨年あたりからアシゲチャンとつるんでいる姿をよく見かけるようになった。収牧で迎えに行くと帰りたくないのか、アシゲチャンと一緒にしばらく走り回っていることもある。

帰りたくないのか、走り回るデュール&アシゲチャン

走り疲れて落ち着いてきた2頭

好奇心旺盛で放牧地に鹿やキツネといった野生動物が放牧地に現れると、正体を確かめに最初に動く。ネコパンチが女子チームの向かいの放牧地にいる時には、柵越しにパンチくんに話しかけているのをよく見かける。何かの拍子にスイッチが入りやすく、風が強い日などはテンションが高くなりがちで、収牧時に立ち上がったり小走りになったりするので、放収牧担当の私は緊張してデュールを引いている。厩舎ではメトに鼻面を寄せたりしていて、メトも満更ではない様子だ。

メト吸いを堪能するデュール

関西在住のオーナーが訪ねてきて放牧地の柵際にいると、近くに寄っていってなかなか離れようとしない。明らかに川越や私に対する時と態度が違う。当たり前だが、ちゃんと覚えているんだなと毎回感心させられる。タッチノネガイとデュールはお互い親子とわかっているのか？とよく質問されるのたまが、これは正直よくわからない。ただデュールをはじめて女子チーム放牧地に放った時に、デュールがネガイのお乳の位置に鼻先をつけたのは確かだ。母の匂いを確認しようとしているのかな？と思った瞬間、キリシマノホシとアシゲチャンがやって来てせっかくの親子の再会はぶち壊しとなり、邪魔が入らなかったたらどうなっていたのかは謎のままだ。

ノーザンレイク初日のデュール 3頭が様子を伺う

競走馬時代は本当にたくさんのレースを走ってきたデュール。これからもマイペースで健やかに過ごして貰えればと思っている。

マイペースで草を食むデュール

メイショウドトウ&メト

人参おねだりネコパンチ