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プリサイスエンドが天国に旅立って2年🌈🐴実はメトの初乗り相手だってご存知ですか?🐈💞


 

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

 


3月18日は引退馬協会からの預託馬プリサイスエンドの命日だった。


プリサイスの会員さんやファンから今年も供花が届いた 


天国に旅立ってから2年。あまりに突然の別れに呆然としたあの日のことが、今でも時々思い出される。種牡馬時代は結構うるさいところがあったと聞いていたが、去勢されたこともあり、ノーザンレイクに来てからは扱いに困ったことはほぼなかった。女子チームにも人気で、メトとも慕われていたプリサイスエンド。つぶらな瞳が可愛かったプリサイスエンド。慢性化していたフレグモーネに悩まされながらも、いつも表情は穏やかだった。


プリサイスのそばにメトがいることが多かった


人参が大好きで、人参を持っていくと目の色が変わっておねだりをしていた。人参好きはドットさん(メイショウドトウ)以上かもしれない。振り返ると、プリさんがどんな馬だったのか半分も知らなかったと思う。もっともっとプリさんと濃密な時間を過ごしておけば良かったと、今さらながら後悔している。こんな後悔を今後しないよう、ノーザンレイクに縁のあった馬たちともっとしっかり向き合っていきたいと思っている。


メトが乗った最初の馬はプリサイス


話は変わって飼い葉について。年齢を重ねると、乾草の硬い部分を食べなくなる or 硬い部分をクチャクチャ噛んでエキスだけ吸ってペッと吐き出すようになる。シャトルもそうだったが、ドットさんもそう。高齢馬を世話している知人も同じことを言っていた。これでは栄養も十分に取れない可能性もあるし、乾草にも無駄が出る。それなら以前から良いと聞いていたビートパルプを取り入れてみようということになった。飼料屋さんからひとまず1袋購入する。中身はこんな感じで、水に浸してふやかしてから与える。


ビートパルプ


このビートパルプ、「スーパー繊維」の異名を持っていて、消化性も高く嗜好性も良いとされている。ビートパルプの原材料は。シュガービート(甜菜、サトウダイコン)だ。それを絞った汁を精製し、結晶化したものが砂糖になり、その搾りかすを乾燥させたものがビートパルプになって飼料として活用されている。


ビートパルプは水に十分浸して水分を吸収させて膨張させてから与えるのが主流とされているが、こうすることで乾草よりも咀嚼がしやすくなるようだ。


水に浸したビートパルプ


なので歯に問題がある高齢馬に適しており、乾草の硬い部分を残すドットさんに丁度良い飼料ということになる。飼料屋さんからのアドバイスで、初めは0.2㎏くらいから与え始めることとした。最初試しにタッチデュールに与えてみたら、少し戸惑いがあるのかいつもより食いつきが良くなかった。嗜好性は良いとされていたが、デュールの結果を見て少し不安になった。だがドットさんに与えてみると、ペロッとたいらげ、心配は無用だった。この調子なら、徐々に量を増やしても問題なさそうだ。


またまた話は変わって、皆様から頂戴したご寄付について。少し前までは、毎月のように飼料値上がりのお知らせが請求書と一緒に送られてきていた。だが最近は値上げする商品が少なくなってきたようだ。それでも牧場開場時に比べるとかなり高く、ここ数か月は皆様からのご寄付に助けられている。本当にありがとうございます。そしてメトもお気に入りの軽トラックが昨年に続いて再び故障した。走り出すと車おあちこちから様々な音が聞こえてきて、実に賑やか。これはまずいと修理に出すと左右ともベアリングにダメージがあった。まだ請求書は届いていないが、こうした急な出費にも皆様からのご寄付のありがたさが身に沁みる。本当に感謝してもしきれない。重ねてお礼を申し上げます。


この時も少し音が気になるが、修理に出した時はもっと酷かった


紫色の台車がやって来た


最後にメト写真集の話題を。先週、2回目の撮影があった。カメラマンの通称スオミさんは背が高くなかなか立派な体格をしているのだが、屈んで撮影中にメトに肩を乗っ取られた。メトにしてみると高くて見晴らしの良い安定した肩の上がよほど居心地が良かったようで、スオミさんの肩をしばらく占領していた。写真集の撮影はひとまず終了。選んだ写真をこちらでもチェックさせてもらえるようだが、果たしてどんな写真が撮れているのかとても楽しみだ。


スオミさんの肩に乗るメトに顔を寄せるタッチデュール


(つづく)

※参考 「愛馬のカイバあれこれ」JRAファシリティーズ株式会社

 

Loveuma.のオフィシャルグッズを販売するオンラインショップをオープンしています。

ノーザンレイクダイアリーでお馴染みの、メトと芦毛ちゃんをモチーフにしたデザインのグッズに加え、アイヌ文様をモチーフにした新たなデザインのグッズも展開中!




 


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協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会

文:佐々木 祥恵

編集:片川 晴喜

著作:Creem Pan

 


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2 Comments


HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
Mar 22, 2023

>年齢を重ねると、乾草の硬い部分を食べなくなる


ゴールドシップは若い頃から乾草の硬さを嫌って、お茶漬けのようにして食べていたそうですね。

お茶ではなく水につけてふやかしたのを。シリアルにお湯をかけて食べる人みたいです。

草の風味がかすかに残る水まで好んでいたとか。こっちは水出しハーブティーを飲む感覚でしょうか?

初めてのビートパルプにどんな顔で反応したのか、できることなら見てみたかった。(完全に怖いもの見たさで😅)


>だがドットさんに与えてみると、ペロッとたいらげ、心配は無用だった。


フォスターペアレントの一人として、誇らしいような恥ずかしいような。。。。

馬は未知の食物に対してもっと用心深いはずではなかったのか? 🍜 🔍🐴

それとも、以前に食べたことがあった?

まあ、好き嫌いがない方がいいですよね。身(栄養)になることが一番❗️


高齢馬の食事にこんなに気を配ってくださることに、ただただ感謝です。🫶


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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
Mar 22, 2023

女子チームが「プリさま~💕」と言わんばかりに熱視線😍を送っていたのを思い出します。

ジョッキーはみんな「初めて乗った馬」を覚えているようですから、メトさんも、きっと。

穏やかなプリさんのおかげで「馬は怖くない。あったかい。見晴らしがいい。座り心地バツグン(冬は特に)」と、いろいろ学ぶことがあったのでしょうね。


スオミさんに騎乗した姿は、大柄な助手がメロディーレーンに稽古をつけているかのよう。

「もう少し飼い葉を食べてあと100キロぐらい育ってもらわないと、このサイズで坂路3本は無理だニャ😾(落っこちるから)」と思っているような顔に見えなくもないです。


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