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着せるのは"余計なお世話"❓高齢のメイショウドトウに限らない、馬着の重要性を考える…🐴🤔


 

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

 


ゴールデンウィークが終わった。昨年は勝手に入ってきた人がいたりしたが、今年は何事もなく平穏に終わった。


先週お知らせしたレ・コード館内の優駿の塔に設置した、ノーザンレイクオリジナルイラストの缶バッジガチャポンは、6日(土)には完売。せっかく足を運んでいただいたのに購入できなかった方々には申し訳なく思っている。どのくらい売れるのか想像ができなかったこともあるが、もっと多めに発注しておけば良かったと反省しきりだ。既に缶バッジを追加で発注をかけているので、今週末には間に合うはずだ。また是非優駿の塔で、ガチャガチャと回していただけたら嬉しい。


GW最終日を待たず売り切れたガチャポン


さて今回は、ノーザンレイクのtweetに寄せられた気になるリプライへの返答というか、牧場としての考えをこの場を借りてお伝えさせていただく。


風が強く寒かった日にドットさん(メイショウドトウ)に馬着を着せて放牧した日のtweetに、犬猫や馬に服を着せるのは、動物たちにとっては余計なお世話なのではないかという内容のリプライがあった。(以下について、以前馬着の話題に触れた時と内容が重複することをお許しください)


tweetした動画


動物は服を着る習慣はないので、このリプライにはそういう考えもあって然るべきだと思った。馬たちも上から何かを被せられるのは気分の良いものではないのかもしれない。馬着嫌いの馬も確かにいるようで、当牧場代表の川越がJRAの厩務員時代に担当していたゼンノエルシド(マイルチャンピオンシップ優勝)は、現在の繋養牧場では馬着を自分で脱いでしまうので着せなくなったと競馬雑誌の記事に書いてあった。


また始終馬着を着せて、過保護になり過ぎると自らの体温の調節機能を衰えさせる要因にもなるのではないかとも思っている。さらに健康維持の上でも日光浴が大切なので、真冬でも日差したっぷりの日は馬着なしで放牧している。


日差したっぷりの日は真冬でも馬着なし


以上のことを考えると、馬着を着せないで済むならそれにこしたことはないと言えそうだ。ただサラブレッドは、人間が改良した種なので、野生馬のようにはいかない。だからある程度、人による管理が必要になってくると考える。特にドットさんのように高齢になると、段々体温の調節が難しくなってくる。そのことは昨年8月に亡くなったタイキシャトルで、学ばせてもらった。シャトルはその日の気候、馬着の種類によっても、極端に体温が低くなり、時に36度台まで低下することがあった。そのため天気予報で気温をチェックし、その時の気温に合うであろうと思われる馬着を選んで着せていた。


2022年4月8日 雪が降り馬着着用のタイキシャトル


翌9日のタイキシャトル 暖かくなり馬着不要


tweetした日のように風の強い日は体温を奪われるので、春先や秋でも高齢馬は馬着を着せることもある。


年齢の若い馬でも、急に気温が低下するなど寒暖の差が激しい日には要注意だ。現に1番若い芦毛ちゃん(当時10歳)が、急に冷えた朝に疝痛を起こしている。往診に訪れた獣医師も今日は朝から腹痛が多いと話をしていた。人間も寒暖差で体調を崩すし、高齢になれば体温調節がうまくいかなくなる。馬もそれは同じで、改良を重ねられ野生から離れたサラブレッドの場合は特に、人が気を遣い管理しないと、体調を崩す原因になると私たちは考えている。だから、馬は馬着着は嫌だと思っていたとしても、体調管理のために着せる必要もあるのだ。


メトが芦毛ちゃんに乗った昨年の5月4日はまだ朝晩冷え込むので馬房では馬着着用


馬着を着せる理由を書き連ねてきたが、引退馬や高齢馬についてたくさんの経験があるわけではないので、馬着に関しても正直試行錯誤。個体差もあるから余計にそうだ。今回書いたことも、こちらの思い込みや間違いもあるかもしれないが、人によって改良されたサラブレッドは野生馬ではないということを忘れずに、これからも馬たちが快適に心地よく過ごせる牧場を目指して進んでいくつもりだ。


最近のドットさん。馬着なしで砂浴びするのでドロドロです


(つづく)

 

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協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会

文:佐々木 祥恵

編集:片川 晴喜

著作:Creem Pan

 


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