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馬をミライにつなぐための “お金” について🐎


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引退馬支援の事業家として業界を牽引する、株式会社 TCC Japan・代表取締役の山本 高之氏が、

「馬のミライ」をつくるための、考えや想いをお伝えします。


皆さん、こんにちは!

株式会社 TCC Japan 代表取締役の山本 高之です。


8月も終わろうとしていますが、相変わらず暑い日が続いていますね。

人馬ともに、皆さんご自愛ください。


さて今回は、前々回の「馬をミライにつなぐためのお金について」のお話に戻ります。


例えば、1頭の馬を20年間 所有すると考えると、1年間150万円として、20年間では3,000万円ものお金が必要になります。

TCCでは、現在 約50頭の引退競走馬(TCCホース)を「終生飼養」を前提に所有支援していますので、考えただけでもゾッとします。


「TCCホースの一頭、ペルセウスシチー」
「TCCホースの一頭、ペルセウスシチー」


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その馬たちに対して、どうやって責任を持って関わっていくか。


それにはまず、「仕組みづくり」が不可欠です。

目の前の数年間という短いスパンではなく、数十年間にわたって様々なお金が必要になってきます。

継続的にお金を生み出す「仕組み(事業)」が必要です。


そして、事業をつくるには「組織」が必要です。

例えば、いま受け入れた 3歳の馬よりも、私の方が先に人生を全うする可能性も当然あります。

その時に馬たちに迷惑をかけないためにも、「組織づくり」が不可欠です。


「TCCホース ラッキーハンターと」
「TCCホース ラッキーハンターと」

もちろんそれだけではなく、私ひとりで全てのことが出来るわけではありませんので、様々な役割を担っていく人材が必要となります。

また組織がある程度の規模になってくると、バックオフィスなどの様々な間接的業務も必要になってきます。


馬を所有するだけでも大変なお金が必要になりますが、それだけではなく人件費や馬を飼養するための施設維持費など、様々な費用が掛かってくることになります。


もちろん通常の事業であれば、売上をあげて利益を出してという話ですが、やはりそこは同じ土俵で考えるには無理があります。

大怪我や高齢で働けない馬たちも、守っていかなければなりません。


「メタセコイアと馬の森で暮らす TCCホースたち」
「メタセコイアと馬の森で暮らす TCCホースたち」

そのためには、「価値を生み出すこと」と「支援を集めること」の両輪をしていく必要があります。

社会に意義のある活動をして最大の価値を提供すると共に、多くの方に応援をしていただくこと。


これからもこの両輪を最大化し、継続的に「馬と共に社会をゆたかに」できるよう努力していきます。



「TCCホースと、支えてくださっている TCC会員さまと」
「TCCホースと、支えてくださっている TCC会員さまと」
「愛する仲間たちのために」
「愛する仲間たちのために」

Profile

山本 高之(やまもとたかゆき)

株式会社TCC Japan 代表取締役


1980年、滋賀県栗東市生まれ。

大学卒業後、コンサルタント会社での勤務を経て、2006年に東京でITベンチャーを起業。

東日本大震災を機に地域の重要性を感じ、出身地である「馬のまち 栗東」で馬に関わる事業を起こすことを決意。

2015年9月、地域の障がいをもった子どもたちのためのホースセラピー施設「PONY KIDS」を開所。

2019年5月、引退競走馬をセカンドキャリアにつなげ、馬と人の福祉活動を行う拠点「TCC セラピーパーク」、2023年には東京表参道に「BafunYasai TCC CAFE」をオープン。

2025年4月には、滋賀県高島市のメタセコイア並木沿いにTCC初の観光養老牧場 「メタセコイアと馬の森」をグランドオープンし、 引退競走馬を事業で生かす様々な取り組みを展開している。




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文:山本 高之(株式会社 TCC Japan 代表取締役)

編集:椎葉 権成

著作:Creem Pan


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