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世紀末覇王・テイエムオペラオーから学ぶ、人生を強く生きる“秘訣” by 勝木 淳さん



「withuma.」vol.23 勝木 淳さん



Profile

お名前:勝木 淳さん

年齢:45歳

居住地:千葉県


 

第23回は、勝木 淳さん、競馬ライターの男性です!

いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


勝木 淳さんの「withuma.」



自分の人生を振り返ってみると、小劇団の団員、築地市場のマグロ仲卸、出版社の編集と、まるでクラゲのようにあちこち漂っていました。

フラフラとどこへたどり着くのかまるでわかりませんでしたが、その間、ずっと傍らにあったのが競馬です。

これほど不安定な中で、競馬だけはずっとそばにありました。


ちょっと行き詰まった時期があって、ふとなにか書いてみたいと思い、競馬雑誌優駿のエッセイ賞に応募しましたら、なぜか大賞をいただき、そこから競馬について書くこと、ライターの道へ進むことになりました。

現在はライターという立場で、取材をしながら活動しています。


活動を通して大切にしていることは、まずは邪魔にならないことですね。

私は馬を扱うプロではないので、不用意に近づかず、特に距離については注意しています。

本当は触りたいんですけどね(笑)


その分、書くことにおいてはプロなので、関係者の馬への思い、考え方などに耳を傾け、馬の魅力をいかに表現するかを大事にしています。

書き方ひとつで表現とはいかようにも変わりますから、魅力を伝えるためにはどう書けばいいか。

この点に気をつけています。

馬とファンの橋渡し役として、余計なことを極力排除することで、誤解のないようにしたいと。

その上で、馬と人が表現する物語を素直に語るようになれれば、最高ですね。


 

距離感についてのお話は、馬やホースマンへのリスペクトを感じました。

特に競馬ライターさんは、普段活動されている場所に現役馬がいることがほとんどだと思います。

人にも馬にも配慮した、節度ある関わり方というのはとても大切ですよね。


近頃はSNSを中心に、競馬場(特にパドックなど)での観戦マナーも議論されることが多いです。

現役の競走馬は特に繊細で気が立っていますから、例えば傘をバッと開いたり、大きな声を出すことで、馬が驚いてしまい、放馬や落馬、転倒など、人にも馬にも危険をもたらします。

カメラのフラッシュを抑止するプラカードを警備員さんが持っていますが、そのほかにも危険な行為はたくさん潜んでいますので、そのあたりが認知されて行ってほしいなと思います。


勝木さんの仰るように、一歩引いた我々のような立場の人間は、競馬ファンと現場をつなぐ役割を持っています。

正しい観戦マナーや見学マナーなどを、正しい方法で伝えていくことが大切だと感じました。

 

勝木 淳さんの「Loveuma.」




若い頃、悪友に誘われ、競馬に入り込み、グラスワンダーという馬に出会いました。

強い馬なんですが、ケガがあったりして、負けることも多い馬でした。

でも、ここぞというときには強くて。


必ずしも結果を出せるわけじゃない。

それでも信じていると、あるとき、レースで応えてくれる。

その心と体の繊細さは人間と同じなんだなと。


ある調教師の先生に取材時に「馬を難しく考えちゃダメ。人と同じなんだから、人間に置きかえて考えてみな」と言われました。

馬は昔から人と近い存在でした。

その近さは、現代人とっては物理的には遠くなった部分もありますが、人生と馬生は変わらず近いままだと思います。

忘れがちですが、生き物と自分の距離を伝えてくれるところが、馬の魅力であると感じています。


先ほどのグラスワンダーは、グランプリレースを連勝し、宝塚記念で3連勝をかけて出走しましたが、レース中にケガをしてしまい、そのまま引退となってしまいました。

で、そのレースを勝ったのがテイエムオペラオーです。


グラスワンダーはときに負ける馬でしたが、テイエムオペラオーは年間8戦8勝というとんでもない成績をあげました。

グラスワンダーが伝える繊細さとは正反対の完璧さ。

だから当時は分からなかったですね。なんでそんなに完璧なのか。

私も若かったので、いや、いつか負ける、次は負けるんじゃないかって疑ってかかっても、勝ってしまう。

どうしてそんなに強いのか、本当にわかりませんでした。

でも、人間のアスリートもときどき、勝ち負けを繰り返さない、ずっと勝ち続ける、人知を超える人っているじゃないですか。

テイエムオペラオーはそんな馬だったんだなと。


今回、「テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち」(星海社新書)で、その年間無敗を達成した1年を書く機会があり、改めて記録を調べ、レースを見直しましたが、どのレースも才能というより、ド根性で勝ち抜いています。

もちろん勝ち続けること自体が才能ですが、最後の最後に発揮する勝負根性が半端じゃない。

人に置きかえれば、全力を尽くそうとしても、いや全力を尽くしたとしても、やっぱりどこかで、今日はちょっとそこまでできないやって、少し力が抜けることもあると思います。

実際、競馬では馬が気を抜いてしまうことはありますし。


だけど、あの2000年のテイエムオペラオーにはそれが一切ありません。

楽に勝てるようなレースなんて一つもない、いちばん上のクラスで戦い、そのすべてで最後まで全力を尽くす。

そのひたむきさに敬意を表し、この点を表現したいと思い、執筆をしました。




 

馬は人の心が分かる動物だと言われていますよね。

実際に、人が介在する環境下でのコミュニケーション方法として、ナチュラルホースマンシップなどがあったり、それを生かしたグランドワークやホースセラピーなども注目され始めています。


グラスワンダーやテイエムオペラオーの存在は、今や古参競馬ファンのみならず、ウマ娘などのサブカルチャーをきっかけとし、幅広い世代に知られるところとなりました。

新たに競馬へ興味を持ち始めた人たちも、実際のレース映像を観たり、その馬の変遷を調べることで、キャラクターと実在馬、両方のファンとなるムーヴメントも沢山起きていますよね。


今回執筆された書籍では、テイエムオペラオーの馬生になぞらえ、その人知を超えた類稀なるパフォーマンスについての検証をされているとのことで、是非私も読んでみたいです。

仰るように、人と馬は違う動物でありながら、その生き方から学べることはたくさんありますし、それを学べる人間でありたいと思っています。

歴史が認めた名馬から、太く生きることのアドバイスを得たいですね。


ご興味のある方は、是非チェックしてみてください。


「テイエムオペラオー伝説 世紀末覇王とライバルたち」(星海社新書)

 

引退馬問題について



私は現在、主に現役馬を対象に取材していますが、みんな引退するときは必ず訪れます。

グラスワンダーのように急にそのときが来ることもあります。

グラスワンダーは種牡馬になれましたが、それもほんの一部。

ライターとして、引退馬の現実や、必要なことを伝える使命を感じています。


すべての馬が理想的な余生を送れないという現実を受け入れつつ、たとえば一口馬主をやっていて、乗馬クラブにも行っている方が、いつか自分が持っていた馬を乗馬クラブに迎えようと模索しています。

その夢を叶えるには、色々と乗り越えなければならない壁があって、でも馬はどんどん年齢を重ねていって、という話を伝え、そこにある問題はなにか、解決する方法はないか。

小さい事象でも、それを取りあげ、広く伝えられれば、どこかで意識が変わることがあるかもしれません。


そういった事象のほかに、大きなところでは「人」、「金」、「場所」の課題をいかに解決できるか。

馬も人間と同じだとという視点でみると、人間なら退職後は預金を使うか、年金制度があったりします。

もちろん定年後も働く人はいます。

かねがね、競走馬の賞金からそういった年金や預金といったものを捻出できればいいのではないかと考えていました。

その上で働く場所を創出できれば、余生を送るうえで足りない分は稼げるとは思います。


そしてなにより、どんな問題も解決するためには考え続ける、それを伝え続けることが大事だと思います。

社会問題って、どんなことでも伝える人がいないと、忘れられちゃうじゃないですか。

 

ライターとして伝えることの使命、深く共感いたします。

私が初めて執筆させていただいた記事は、「引退馬支援の今」を伝えるものでした。

なぜこの問題が起きているのか、どのように解決へ向かうことができるのか。


巨大な競馬産業が抱えるこの問題は、一部の人間がいくら熱量を持って取り組もうとも、そう簡単に解決できるものではありません。

そこには仰るように、「人」、「お金」、「場所」などの課題も山積しています。

利活用についても同じですね。


まずは、引退馬問題の現状を、多くの人が正しく知り、考え、議論されることが、この問題が解決へと向かう第一歩だと考えます。

この社会問題とも呼べる現実を、我々の様に発信する力を持っている人間が、正しく伝えていくことの意味を再確認することが出来ました。


引退馬問題や、引退馬支援については、是非こちらの記事をお読みください。


Loveumagazine「徹底考察!誰も教えてくれない、引退馬支援の今」

 

 

今回は、競馬ライターとして、取材活動や、記事・書籍の執筆を行われている、勝木淳さんの「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

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