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冬到来でメイショウドトウも衣替え!馬も足元の冷えには要注意!?


 

北海道新冠町にある、引退馬の牧場ノーザンレイク。

そこで毎日を過ごしているライター・佐々木祥恵が、

馬ときどき猫な日々を綴ります。

 


12月に入った途端、天気予報には最低気温マイナスが連日並ぶ。ドトウもブレスサーモの馬着から今年引退馬協会様に購入してもらった中綿450gの馬着に衣替え。気温にもよるが首用カバーも装着している。来年は27歳になるドトウ。体調に浮き沈みのないタイプではあるが、一層気を配らなければならないだろう。


ブレスサーモから、中綿450gのあったか馬着へ


メトは見た!衣替え前のブレスサーモ馬着のドトウ


1日、放牧地から厩舎に戻るタッチデュールの歩様が気になった。はじめは前脚の出が悪く感じたのだが、馬房に戻して川越が手入れしがてらチェックすると左後ろ脚であることがわかった。急に気温が下がって、放牧地出入口付近の地面がデコボコのまま凍って硬くなる。それで蹄を痛めたのかと思い、獣医に診てもらった。すると蹄ではなくお尻の内側のあたりを押すと痛がることがわかった。後ろ脚を前に滑らせて筋を伸ばしたのだろうというのが獣医の診たてだった。


その日、放牧地を走っていたデュールを川越は目撃しており、ブレーキをかけた時にでも脚を前に滑らせたのかもしれない。翌日放牧は可能かどうかを尋ねると「明日の朝、馬に聞いてみましょうか?」というのが獣医の答えだった。つまり馬が放牧に行きたがれば出すということらしい。デュールは放牧が大好きなので、絶対に出ると言うだろうなと思った。


左後ろ脚が跛行していたデュール。熊癖(ゆうへき)は相変わらず。



一夜明けて想像通り、デュールは放牧に出る気満々だった。歩かせてみても、若干の跛行はあるが歩様はだいぶ良くなっていた。放牧地に入れると、スタスタいつも通り歩いて行った。前日は左後ろ脚を浮かせ気味に立っていたが、しっかり地に足をつけて草を食べている。ホッとした。


翌日、若干跛行していたが、放牧地を歩いて行ったデュール(向かって右)。左は母のタッチノネガイ。


ところがこの日、キリシマノホシの様子がおかしくなった。放牧地で再三鳴いて呼んでいる。左前脚を浮かせ気味にしているように見える。川越と一緒に放牧地に行って、キリシマを曳いてこようとするとやはり左前脚の出が悪く、なかなか前に進まない。左前だけではなく全体的にギクシャクした歩様のキリシマを、何とか厩舎に戻した。またしても獣医を呼んだ。今度は砂のぼりという診断。砂のぼりを調べてみると「低癖中層と呼ばれる、蹄の外側に位置した角質のみに発生する空洞」(馬の資料室 No.58 2012年7月1日号より)とあった。蹄鉄を装着していない馬産地の馬に多く、前述したように気温が下がって凍って硬くなった土で、蹄を痛めやすいのも原因のようだ。元々キリシマは蹄が薄い。引き取ったばかりの頃も蟻洞があった。今後も蹄には細心の注意を払う必要があるだろう。


獣医に診てもらうキリシマノホシ。顔を出しているのはタッチデュール


12月3日の朝、放牧時間を遅らせて凍って硬くなった土のデコボコをトラクターで削った。少しは歩きやすくなったはずだ。キリシマも放牧しても問題ないと獣医に言われていたので、放してみた。だいぶ歩きやすくはなったものの、やはり脚が痛いのだろう。初めは入口付近にいた。牧場オープン当初からの相棒の芦毛ちゃんがしばらくそばにいてくれた。少しして芦毛ちゃんは離れていった。「お姉ちゃん(キリシマのことをこう呼んでいる)が大丈夫だから先に行っていいよと言ったのかもしれない」と川越がつぶやいた。気温が上がって地面が少し柔らかくなると、キリシマは放牧地の中ほどまで進んでいた。


デコボコ状態で凍った地面をトラクターで均していく


地面が少し柔らかくなるまで出入口付近で乾草を食べるキリシマと、それに付き合う芦毛ちゃん


収牧時、キリシマは放牧地の中央よりも奥にいた。呼んでみるがなかなか動こうとしない。こちらが向かっていくと、芦毛ちゃんが先導して歩き始め、タッチノネガイが続く。するとキリシマが動き出し、デュールがついてきた。キリシマの恐怖政治に戦々恐々としているはずの面々が、ボスの状況を理解し行動している。その様子に感動した。こうしてキリシマは何とか無事に放牧地から厩舎まで戻ることができた。


ダイアリーを執筆中(わけあって締め切りが過ぎた12月5日昼)の現在もキリシマは跛行している。後日後ろ脚もデュールのように痛めていることが判明したこともあり、いつもの強気な女王様振りは発揮しづらい状況だ。だが少しずつだが歩様は良くなっている。他のメンバーたちを、女王様が蹴散らす日も近いだろう。

(つづく)

 

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協力:ノーザンレイク・認定NPO法人 引退馬協会

文:佐々木 祥恵

編集:平林 健一

著作:Creem Pan

 


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2件のコメント


HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
2022年12月07日

今年のクリスマスは「馬のなる木」を作ることにしました。試作品はこんな感じ。(↓)

ノーザンレイクのリースを飾るとニセモノの樅の木も生きてるように見えます。😊


〔Horsetree_1〕


〔Horsetree_2〕


〔Horsetree_3:お見舞い〕


断熱効果もセントラルヒーティングもない通年換気抜群の古い家なので、住人(エアコン嫌いキャンドル好き)は極地探検隊のような姿で越冬します。

寒い代わりにグリーン類は非常に長持ちしますから、NLのコニファーリースも来年3月頃まで楽しめると思います。ありがとうございました❗️🎄☃️


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HisMajesty Graustark
HisMajesty Graustark
2022年12月07日

ドトウの冬コート、お似合いですね。

Twitterの方でも「半纏(はんてん)ドットさんがかわいい😍🎵」と評判です。

よくお世話していただいているおかげで、寒い日でも足取りが軽いのが何より嬉しい。ノーザンレイクの皆様、いつもありがとうございます。🙏🏻🙂

蹄質がデリケートなキリちゃんにとっては、デコボコの凍結地面はつらいと思う。

でも、あなたの母方のご先祖にヌレイエフっているでしょ? 致命的な骨折からド根性で種牡馬生活に復帰した奇跡の名馬なんだよ。:

〔ヌレイエフの受難〕

*米国ケンタッキー州で種牡馬となっていた10歳時に右後肢飛節を骨折・脱臼 → 絶望視される

 ↓

*が、とりあえず手術(成功率10%)決行 ← 全米屈指の名医4人がかりで患部にボルト4本を埋め込みギプス固定

 ↓

*術後数日経つと馬が急激に痛みを訴えだして暴れまくる → 寝たきりにすると死ぬので、人は心を鬼にして4本足で立たせ、落ち着かせるために時には平手打ちも辞さずリハビリに励ませる

 ↓

*動物病院の敷地内に設営した特別馬屋に移動 ← 急ごしらえでもエアコン・電話・避雷針等完備

 ↓

*6~7週間のうちにギプス交換数回、損傷ボルト2本修理、激痛の中でリハビリ続行 → ストレスで食欲不振、うつ状態、呼吸器感染症、大腸の機能低下(ボロに異臭)など受難が続く

 ↓

*術後14週経過し、ギプスが副木(そえぎ)に代わる ← ただの副木ではなく名種牡馬ミスワキの母が使用した特別製

 ↓

*骨折から136日目に副木をはずし、右後肢が自由になる ← 「スパゲッティの生(なま)麺」のように細くなっていた

 ↓

*筋力回復のため痛みに耐えて万策を尽くす → 歩行運動・電気マッサージ・超音波治療・レーザー照射など

 ↓

*退院後、繋養先のウォルマック国際ファームに戻って翌年の繁殖シーズンから種付け再開

(😮!😳!😵‍💫!)

 ↓

*以後はヌレイエフ専用にしつらえた特別馬房で皆にかしずかれて王様暮らし


めでたしめでたし....とはいえ、ね、すごいご先祖様でしょう?

この根性は女王キリシマにも遺伝していると思います。おっかないけど頼れる「お姉ちゃん」の全面復帰を待ちわびる妹分たちのためにも、早く足がよくなりますように!💐🥕🙆🏻


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