top of page

いち競馬ファンが競走馬名を命名!?心から応援する気持ちが生みだした出会いの連鎖 by Yukaさん


「withuma.」vol.72 Yukaさん


Profile

お名前:Yukaさん

年齢:47歳

居住地:三重県

 

第72回は、ある調教師との出会いがきっかけで、競走馬名を命名するという貴重な経験をされた、Yukaさんです。

いったいどのような「withuma.」を送っていらっしゃるのでしょうか?

 


Yukaさんの「withuma.」

写真:本人提供


お世話になっている競走馬オーナー、「ロイヤルパーク」様の応援隊として活動をしています。

コロナ渦前は、オーナー様所有の馬たちが出走する際には横断幕を張って応援していましたが、今は応援幕が張れないため、少し寂しい気持ちではあるものの時間が許す限り競馬場に足を運び、現地で応援する…それが私の生き甲斐であり、楽しみであり、恩返しでもあります。


17年前位になるでしょうか…1人の調教師さんとの出会いが私の競馬人生を大きく変える事になります。

当時尼崎に住んでいた私は、近くに住んでいらっしゃったアマノチェリーランのオーナー様と出会い、応援するようになりました。

そのアマノチェリーを管理していたのが湯窪元調教師で、先生の人柄に惹かれ、それからは湯窪厩舎を応援するようになりました。

横断幕を作り、ほぼ毎週と言っていいくらい競馬場に足を運び応援するうちに、先生も私達を認識して下さり、「いつも応援ありがとう」と声を掛けてくださるようになりました。

その言葉だけで「応援して良かったな」と思っていたのですが、6年前、『名前を考えてほしい馬がいる』と先生からご連絡をいただき、オーナー様のご厚意もあり1頭の馬と出会うことになります。

それが、ロイヤルパールスです。

「いちファンの私が、馬名を付けさせてもらってもいいのか?」と悩みましたが、オーナー様も快く依頼して下さり、ロイヤルパールスと命名させていただきました。

パールスが出走する時は、オーナー様とご一緒させていただき、初勝利時には口取りにも参加、初勝利のゼッケンもいただきました。

こんな貴重な経験をさせていただけるとは夢にも思わず…思い出しただけでも涙が出ます。


写真:本人提供


パールスは51戦5勝、その内2勝は単勝万馬券だったんです!

本当によく頑張ってくれました。

先日、名古屋に移籍しましたので、これからも見守り、応援していきます。

このご縁がきっかけで、オーナー様のご厚意で毎年馬名を付けさせていただいております。


ロイヤルパールス、JRA最後のレース(本人提供)


そして私自身も、一口馬主としてご縁のある牧場さんの馬たちに出資をして、成長を見守り、北海道へ出資馬の見学に行かせていただいたりもしています。

特にデビュー戦は現地観戦を基本としているのですが、なぜ現地応援に拘るのかと言いますと、競走馬としてレースに出ている以上は、いつ何が起こるか分かりませんので、その1戦、1戦を現地で見守りたいと強く思っているからです。

そして、湯窪先生から教わった人情や、人との繋がり…1頭の馬に沢山の人が携わっているということ。

数えきれない人達の想いを背負い、馬たちがレースを走っている事を忘れずに、できるだけ現地応援をしたいと思っています。

 

調教師さんや馬主さんとの出会い、馬名の命名、大変貴重なご経験ですね。

Yukaさんが心から応援されているからこそ、関係者の方にも想いが伝わったのだと思いますし、推しへの愛が"ブレない”ことは大切だと感じました。


馬の持つ魅力の一つに、「その馬を通して人と人を繋げてくれる力」があると思います。

同じ馬を応援しているファン仲間との出会いや、関係者の方とのご縁など、今も続く繋がりをもたらしてくれた馬たちには、私も感謝の気持ちでいっぱいです。


ロイヤルパールス号は、ロイヤルパークの宮嶋さんご本人の名義で名古屋競馬に移籍したのですね。

早速netkeibaで「お気に入り馬」に登録しましたので、Yukaさんとの出会いをきっかけに応援してまいります!

 

Yukaさんの「Loveuma.」


私が一口馬主を始めて最初に出資したのが、湯窪厩舎のシルクシャンゼリゼという子でした。

デビューは比較的遅めでしたが、2戦目で未勝利を勝ち上がり、私に一口馬主初勝利をプレゼントしてくれ、とても嬉しかったことを覚えています。

湯窪厩舎に入る子には積極的に出資をし、ワタシノロザリオ(主人出資)は単勝万馬券での勝利!

ショウゲッコウも、単勝万馬券で新馬勝ちと、数々の奇跡を起こしてくれました。


ショウゲッコウのデビュー戦(本人提供)


その中で生産牧場さんとのご縁もでき、先生が勇退されてからもヒダカファームさん、高橋ファームさんの生産馬に出資をし、応援させていただいています。

馬が繋いでくれたご縁…先生が繋いでくれたご縁…本当に感謝していますし、これからも馬が繋いでくれたご縁を大切にしていきたいと思っています。


そのような出会いと思い出が沢山ある中で、特に想い入れが強い馬は先述したロイヤルパールスです。

初めて命名させていただいた子でもあり、オーナー様とのご縁を繋いでくれた子。

私にとっては彼氏のような存在で、出走時にはドキドキが止まらなかったです。

7歳の時に疝痛を起こして開腹手術をしたことがあり、命が助かっただけでも奇跡という状態でしたが、パールスの生命力とスタッフさん達の献身的なお世話が実を結び、1年2ヶ月で現役復帰する事ができました。

頑張り屋さんのパールスが愛おしく感じますし、私がこれまで頑張ってこれたのもパールスのおかげと言っても良いくらい、私にとって大切な存在です。

 

シルクシャンゼリゼ号、わずか5戦で屈腱炎により引退してしまったようですが、引退後は繁殖牝馬となり、9頭の産駒を送り出しているようです。

2020年10月に用途変更となっていますので、繁殖牝馬のお仕事は引退したようですが、今もどこかで元気に暮らしてくれていることを祈ります。


ロイヤルパールス号を「彼氏のような存在」と仰っているところからも、Yukaさんの深い愛を感じます!

これからも元気に、無理なく頑張ってほしいですね!

 

引退馬問題について

現在のカフジテイク(本人提供)


湯窪厩舎の管理馬の中でも大好きだったカフジテイクや、出資馬のショウゲッコウの父がプリサイスエンドだった事もあり、同馬が種牡馬を引退した際に「余生を見守りたい」と思い、引退馬協会の会員になりました。

残念ながらプリサイスエンドは既に亡くなってしまいましたが、今も微力ながら会員として支援をさせてもらっています。


写真:本人提供


引退馬問題は、本当に難しい問題だと思っています。

考え方も人それぞれだと思いますし、私としては少しでも多くの馬が余生を送れる為に、少しでも多くの方に引退馬の現状を知っていただく必要があるのではないかと思っています。

現役を引退をして余生を送れるのは一握りです…

正直、私1人では何も変わらないのが現状と分かっているのですが、何かできる事があればお手伝いしたいという思いがありますし、興味のある方は支援をしていただけたらと思っています。

 

お写真や、たてがみをお持ちなので、プリサイスエンドのフォスターペアレントになっておられたのでしょうか。

私も引退馬協会の会員ですが、突然の訃報が届いた時は、かなりショックを受けました。


デビュー戦を現地観戦される理由として、「現役競走馬は、いつ何が起こるか分からないから」とYukaさんも仰っていましたが、引退馬にも同様のことが言えるのではないかと思います。

現役時代であれば競馬場に赴けば会えるものの、一度引退してしまうと、そうはいきません。

特に種牡馬や繁殖牝馬になった馬は、防疫上の観点からも会うことが難しくなってしまいます。

そして、繁殖牝馬はお産事故などで急逝する場合もありますし、功労馬は年齢が高くなると共に健康上のリスクも付いて回ります。

会いたい馬には、会えるうちに会っておく…改めて大切なことだと感じます。

 

 

今回は、ある調教師との出会いがきっかけで、競走馬名を命名するという貴重な経験をされた、Yukaさん「withuma.」を伺いました!

毎週定期更新してまいりますので、次回もよろしくお願いいたします!


 

「withuma.」では、馬にまつわる活動や、その思いについて発信していただける方を募集しております。


リモート取材は一切なく、専用フォームからアンケートにお答えいただくと、その内容が記事になります。


今後も「withuma.」を通して、引退馬問題前進の一助となれるよう、微力ながら馬事産業・文化に携わる人を発信していきますので、是非皆さまからのご応募をお待ちしております!


▼詳細は下記バナーをクリック!


 


 

協力:Yukaさん 取材・文:片川 晴喜 編集:椎葉 権成 著作:Creem Pan

 


bottom of page